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ロフトにぽつんと置かれたキャリーが2個と大きめのボストン。
「え?」
『颯太くん、、これ、は?』
「えと、、いつでも、出れるよ?俺は」
初めて見る颯太くんの泣きそうな顔、、でもきっと私に気を使ってか笑顔でいようとして心が締め付けられた。
「え!?なに!?Aちゃん?」
思わず抱きしめた颯太くんは細い細いと思っていたけど意外にもしっかりしていて、遠慮気味に回された腕に本当に申し訳ないことをしてしまったと自己嫌悪に陥る
『本当にごめん、、颯太くん』
「、、どうしたん?何があったん、?」
『引越しなんだけどさ、』
「・・うん」
『次はロフトじゃなくて、颯太くんの部屋、、用意したよ』
「・・えっ」
『もっと早くに言えばよかったんだけど、意地悪しちゃって本当にごめんなさい、』
「・・・」
私よりも背の高い颯太くん。子犬だと思っていたけど彼はしっかり男の人で初めてこんな近くに感じた彼の存在に色々気付かされる。彼を抱きしめると私の頭は彼の首元になるなんて知らなかった。、
さっきから一言も発さない颯太くん。怒ってるのかもしれない。呆れたのかもしれない。もしかしたら、もう次の家を彼も決めてしまっているのかもしれない、、
颯太くんの顔を見たくて頭を上げようとすると背中に回されていた腕が私の頭を首元に押さえつけた。
「っ、、ごめ、、」
『・・泣いてるの?』
「今は、、見んといて、」
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C(プロフ) - トイプードル専門店さん» お返事が遅くなり申し訳ありません、、!ありがとうございます!! (2020年5月11日 21時) (レス) id: e2ea245947 (このIDを非表示/違反報告)
トイプードル専門店(プロフ) - このお話すごく好きです! (2020年4月13日 21時) (レス) id: 7438172f87 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:C | 作成日時:2020年1月19日 18時