もう一つの中間ん家物語

覚悟してや ページ24

智子side



この道を歩くのも久しぶりや




一応交番の前を通ると藤井さんはおらんかった




智子「今頃お母ちゃんとおるんか」



好都合やな




もう家や




久しぶりの家には見たこと無い車が止まっとる




藤井さんのなんかな




智子「…新婚さんかなー？」



玄関を開けると男物の靴が増えてる



奥から楽しそうな話し声




2人は居間におった



智子「…お母ちゃん」


淳子「！？…智子」


智子「お母ちゃんっ！…っごめんなさい！！」


淳子「智子…そんな気にしとらんよ？

やから顔上げ、うっ…」


藤井「淳子！！」


智子「へぇ…お母ちゃんのこと呼び捨てで呼んでるんや」


藤井「淳子から離れろ！」


智子「なに言っとるん？

お母ちゃん生きとらんで？」


藤井「嘘やろ…

殺 人犯で逮捕するで」



智子「出来るもんならな」


藤井「うっ…！」



智子「藤井さん綺麗…」


藤井「なにが…、綺麗やねん…っ」


智子「藤井さん苦しい？

痛い？怒っとる？

やっと私の気持ちわかったやろ？

私も藤井さんに叩かれて痛かったし苦しかったし怒ったで」


藤井「…そ、それは…ご、め、…ん…」





私の腕の中で力が抜けた藤井さん




智子「やっと…やっと…私のもんや

藤井さん見て…藤井さんの血液で真っ赤なワンピースになったで

藤井さんも藤井さんの血液のワンピースも綺麗や…」

少しだけの幸せ→←我慢できへん

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