山田家長女と入間家長女の日常 6

214日目 ページ21

一椛side



すっげーーーーーー。いや、何がすごいって一連の流れ早すぎない？？なーんか一瞬だったァ…………はーやかったァ………………。


うざすぎパリピのよく分からない4人組に囲まれ、とりあえず今人を案内中だからなぁと思いつつ適当にあしらったら殴られかけて？


あーーーーこの流れもう500回目〜ループループって思いながらこれで終わるならまぁいいかと身を任せてたら簓さんが助けてくれて。


そして？何？？ファンだ、なんだ、とワーワーしてパリピのよく分からない4人はよく分からないまま消えていった。


イケメンかつ有名人だからこう、サラッと終われるんだろうなぁ、すごいなぁと口を開けていると簓さんがこちらを向き直した。





簓「一椛ちゃんごめんなぁ」

一椛「…………はい？え、いや、え？？？謝られる理由がわからないんですけど……」




急に謝り出す簓さん。むしろ私の方が謝りたい。私のせいで見ず知らずのパリピに絡まれてしまったんだから。あれで蘆笙さんの言う通り怪我してたらシャレにならない。


しかし簓さんは私の思考を置いていくようにペラペラと話し出す。




簓「人は見かけによらんってよく言うもんな！」

蘆笙「簓、お前さっきからなんの話ししてんねん」

簓「蘆笙も思わんかったか？一椛ちゃんと一郎。見た目全然似てへんなぁって」




簓さんがそう言ってやっと話に着いてこれた。似てないって思ってごめんってことか。別に今更だし今はもう振り切れてるし謝られるようなことではないのに。


でも人は見かけによらないってなんだ。もっとおしとやかに見えてたとか？んーーー？と首を傾げていると簓さんがニコニコとまた話し出す。





簓「いやぁ、喧嘩売る時の目が一郎そっくりやったで？？あとあそこで引かずに挑発するとことかな！」




「ほんまおもろかったわ〜」と笑いながら話す簓さんに呆れたように頭を抱える盧笙さん。そこがいち兄に似てたってそんな怖い顔してたんだろうか。


てかそんなとこ似てるなんて初めて言われたからよく分からない。今度入間に聞いてみようかな……。


なんて呑気なことを考えているとどうやら目的の場所についてしまったらしい。真っ直ぐ行けば2人の行きたかった場所。




簓「お！ここやここ！！ありがとうなぁ一椛ちゃん！」

盧笙「俺たちのせいで面倒事起きてほんますまんな」

一椛「いえいえ。慣れてるんで！こちらこそたくさんお話できて楽しかったです」

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