【名探偵コナン】グレーゾーン

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「______バーボンから聞いたんだけど。あなた追われたんだって？」

「あはは、うん…そう」

はあぁ、と大きな溜息をつくシャロン。バーボンさんってば本当に報告するとは。というか犯罪組織にも報連相ってあるのかな。いや絶対ある。なんたってこうなったのバーボンさんの報連相のせいだからだ。

「あなた私に隠し事ばっかりして。前の電話で“虫が出た”って言ってたのはこの事だったんでしょう？貴方が前、無慈悲に虫潰してるの見たんだからおかしいと思ったのよ」

「だとしてもなんでわかるの……」

「それは、あの日から結構一緒にいるからよ。…あなた意外と怖がりで可愛くて…頼ってくれたらもっと可愛い犬なのに。どうして頼る事だけ忘れたのかしらね」

「…ぅ、犬は飼い主に似るみたいだけど」

「あら、言い訳？反抗していいの？…お手みたいに簡単に覚えて頂戴」

「はぁい…、すぐに覚える…」

「いい子ね、」

「あっっっ、むっちゃ元気出た仕事頑張る」

そう言っておきながら、ふと、手元のパソコンのキーボードを叩くのを一旦止めて、ベッドの横に座るシャロンをじっと見つめた。




え、まって…寝る前だからすっぴんとか言ってたけど………お顔綺麗過ぎじゃない？(今更)(夜のハイテンション)

えっっ、大女優シャロン・ヴィンヤードまたはクリス…えっ、すっっごい今更感だけど恐れ多くない⁇⁇そもそもなんで私と一緒にいるんだっけ⁇

カフェでシャロンと仲良くなったからじゃん！！！！！！！！！！！！！！

そっからなんで組織のシャロンの部屋で一緒にいるんだっけ！！！！？？？

シャロンに『私に頼らなかった説教よ♡』(♡とは言ってない)って呼ばれたからだよ！！！！！！！！は？ご褒美か！！！？？？

「あー、もうむりぃ、…仕事辞められたらいいんだけどなあ、その代わりに一日中シャロンを眺めるの生活をしていたい…」

「あら、見るだけでいいの？」

「シャロンのそういうところが罪なんだよぉ！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！」

「近所迷惑…」

「そういう軽蔑の瞳もしゅき…」

カタタタタ…と同じ文字を打ち続けて消す。ちなみに「それって仕事増やしてるんじゃ…」って声は聞こえてないから…。よくやる…。



「そんなに仕事集中できないなら転職すればいいじゃないかしら」


「シャロンを眺めてるだけの仕事に？」


「……その話は忘れなさいよ」

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