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「そうだよな…ごめん」
『おう、別に分かりゃいいんだけどよ、』
「いや…やっぱAはすげぇな…！」
『……ん？』
「あの智司さんに下克上挑もうってんだもんな！やっぱAが最強だぜ！」
『は？……おいおい、ちょっと待て、』
「俺らちょっとタイマン申し込んでくるわ！」
『はァ！？馬鹿！やめろ！』
「智司さん忙しいだろうから今のうちに予約しとかねぇと！！」
『ちょっとま』
キーンコーンカーンコーン……
無慈悲にも鳴り響いたチャイムの音に俺は膝から崩れ落ちた。なんの音って…？俺の人生が終わる音だよ。
やっぱり止めにいくか…？
先生「おい、赤坂、どうしたんだ？お前はいつも授業は真面目に受けてるじゃないか。ほら、早く席に着きなさい。」
『ッス……』
おわった……。俺は親に第一志望に落ちたって嘘をついて開久に入学したもんで、成績だけはキープしなければならない。無遅刻無欠席がマストだ。
そもそもツッパっていること自体が秘密のことであって、俺は今から自分の席に座って放課後まで自分の死刑宣告を待たねばならんのだ。
クソぅ…！あの馬鹿1、2、3め！まとめて三馬鹿でいいわ！
『はぁ〜〜〜……』
キーンコーンカーンコーン……
「おい、どこ行くんだよ。裏校舎行くぜ。」
逃げられなかったか…！
放課後の終礼が終わるチャイムがなり、俺は足早に教室を立ち去るつもりだったが三馬鹿に捕まってしまった。
『はぁ……』
ため息では吐ききれない程の不安と焦り。
それとは裏腹に、俺と三馬鹿の足は1歩1歩智司さんたちのたまり場である校舎裏に向かっている。
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作者名：チヒロ | 作成日時：2022年1月18日 13時
