下克上 ページ5
『はぁ……まいったな〜。』
姉ちゃんの好きなやつってよく考えたら絶対三橋と伊藤のどっちかだよなぁ。
智司さんに教えたら姉ちゃん怒るかな…。
いやでもヤクザに手ぇ出したのが悪いんだから…。
詳細まで調べた方が良さそうか〜これは〜。
「はよ、A。なにため息なんかついてんだよ。」
『う〜〜ん、昨日の相良さんのな。』
「やっぱ見つからんの？そりゃあさ、ヤクザに見つけられんもんが高校生に見つけられるわけねぇよ。」
「智司さんたちも大変だよな。なんでも、智司さんの前の代の番だった人に言われてるらしいぜ。」
智司さんの前の番…智司さんより強いんかな。
「じゃあ頭上がんねぇな。」
『なんで？』
「しらねぇの？智司さんはその前の番に頭にしてもらったらしいぜ。」
『してもらったってなんだよ。』
「智司さん、そのOBの先輩に1年の時タイマン挑んでボロ負けしたんだってよ。な？」
「おう。だから智司さんもその先輩には頭上がんねぇよな。よっぽど強いんだろうな。それか智司さんが弱いとか？」
「ありえる、智司さん2年で番だけどよ、その先輩に頭にしてもらったんなら大したことないんじゃね。」
ガンッッッ
「「「！？」」」
「どうしたんだよ、A、」
あまりにムカついたから机を蹴り飛ばしてしまった。
『お前ら智司さんが喧嘩してんの見たことあんのかよ。』
「ね、ねぇけど…。」
「だって2年なのに番なんだぜ？相良さんもめちゃくちゃ卑怯な手使うらしいじゃん…。」
「大して強くないのに番やってるのは、OBの後ろ盾があるかr…
『じゃあ下克上でもしてみろよ。
本当に実力なして番張ってるなら、余裕で勝てるだろ。』
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作者名：チヒロ | 作成日時：2022年1月18日 13時
