登坂家の日常。。。9

9-47　〜広臣〜 ページ47

「ふぅ〜極楽極楽！
やっぱお湯に浸かるといいねぇ」



はい？
なに言ってんだこいつ


あ…



「まさかずっとシャワーだけだったとか？」


「うんっ」



あっけらかんと頷く


そっか
風呂さえゆっくり入ってらんなかったか


そこも気付いてなかったわ
だもんいらいらもすんよな








久しぶりの2人のバスタイム
A抱えての定番スタイルで湯船に浸かる



髪無造作にまとめて、見えるうなじに首
その華奢な首筋にやたらかぶりつきたくなるって…


前にもあったな
無性に噛み付きたくなんの


あん時は、本気で噛んで跡ついちゃって大変だったから


首に「チュッ」っとキスだけして我慢すると


首すぼめて



「ふっくすぐったい」



そう言って
顔だけこっちに向けるAの唇に



「チュッ」



チューしてやれば
それだけで満足な顔するこいつは


やはり単純





「あっそうだ、近々台湾行くんだけど、一緒に行くか」


「えっ連れてってくれんの？」


「おぅ、せっかく台北観光大使になったんだから、家族連れてかなきゃしょうがねーだろ
なぎも一緒に行けるかな？」


「んー台湾ならなんとかなるかな
ってかさーそれって兼仕事でしょ
だから顔と頭やれってことでしょ」


「バレた？」


「ばればれ」





前はこんな風に、今日の出来事とか話するのが俺ら2人のお風呂タイムだったから


そんな時間さえなかったってことな





いつものように、Aの胸をマッサージするようにモミモミとして、先端も指でなぞってやれば



「…ん…っ……」



ちょーっと色っぽい吐息吐いて


当たり前で
Aの尾骶骨辺りでムクムクと…



「やだーマツタケちゃんピクピクしてるー」


「お？
おー今日も俺のマツタケ元気だな
っつーか、いつからこれマツタケになったんだっけ？」


「んーあれは…
あっお母さんがくも膜下で倒れた日だ」


「そうだ
おまえが変な夢見るから」


「そうだった」





ゆったりとあったまりながら、こんな他愛もない夫婦の会話をして


じんわりと汗をかいてくると



「あーやっぱなぎ心配
私だけ先に洗ってさっさと出る」



そう言って
スルリと俺の腕から抜け出て立ち上がったA



おーぅ



真っ白なつるんとしたケツが目の前にきて



思わず



"ガブッ"



っと噛み付けば



「いったー！！！」



叫ぶAの声が風呂場に響いた

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