登坂家の日常。。。9

9-28　〜広臣〜 ページ28

今日は普通のパフォーマンス部分の撮影だけだったから、早く終わったとはいえ外はもう暗い



なぎはみんなに見てもらえたしAの肝っ玉母ちゃんっぷりはみんな褒めてたよ



とは言え
当たり前でAは待ってるわけもなく途中で帰ったって



まぁあいつのこんじゃミアのことは気にしちゃいねーだろうけど



あいつのミアへの返しはリーダー2人も健ちゃんもエリーも大絶賛だったし



ミアの苦虫を噛み潰したような顔 隆二も岩田も見たかったって



でも…Aが嫌な思いをしたのは確か









・









通常の帰るよ電話入れれば



「はーい、待ってるからねー
気をつけて帰ってきてねー」



やたらとテンション高い









玄関の鍵開けようとすれば



「ぅわっ」



いきなり扉が開いて



「おかえり〜」


「...え、なに？...ンッ！」



いきなり抱きついて
俺の口をキスで塞いできた







こんな風に出迎えてくれるなんて
最近じゃほとんどない



甘いキスをくれるこいつに戸惑ってると



一旦口を離して
鼻と鼻がぶつかりそうな距離で見つめ合う



「...なに急に、どした？」


「ん？ミアの誘惑に負けなかったご褒美」



そう言って



「チュッ」



可愛いチューをしてくれた









・









「はいっ今日は広臣の好きなカレーでーす」



ダイニングのテーブルには俺の大好物ばっか並んでる



カレーは入った瞬間
匂いで分かったけど



なぜこいつはこんなご機嫌？



そういえば
さっきミアって呼び捨てだったよな



んーわかんねー





「あっなぎ…」



と思えばすぐそこに置いてある折りたたみのベビーラックですやすやと寝てる



「さっきまで起きてたくさんお喋りしてたんだけど、パパ待ってらんなかったみたい」


「そっか
泣いたら風呂入れてやんから」


「うんっ頼みまーす」





最近 なぎ風呂入れんのが俺の日課
泣いててもお湯に浸かれば泣き止むし



なぎは風呂大好きだもんな



いつまでなぎと風呂入れんのか分かんないけど
それが今の俺の楽しみ



これだもん。他所で遊ぶくらいなら、ミアの誘惑に乗るくらいなら、家に帰ってAとなぎの顔を見ていたい



ほんと
俺も変わった…よな

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