登坂家の日常。。。9

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なぎ泣け…なぎ泣いて…


なぎのおしり辺りをトントンとしながら
ふと鏡を見るとなぎをおぶった自分が映る


なんて所帯染みてるんだろ


ド派手なミアさんと比べると…


いーや
あたしはママだもーん


そんなの気にしねーよ


ベーだ





「ふぇっ…ふぇっ…」



えっまじ？
なぎちゃん偉い


ママの思いが通じた
そうなればこっちのもん


と思った瞬間



「チッ」



舌打ちしたミアさん



「こんな場所にベィビー連れてくるなんて
あなた オミの監視でもしに来たの？」


「ミアっそれは失礼だろ」



直己さんが言ってくれたけど



"プチっ"



私の中で何かが切れた


ふっ



「そうなのー
ほら うちのダーリンこーんないい男でしょ
心配で心配で
だからミアさん。ぜーったいにダーリンに手は出さないでね」



あくまでもにこやかに


ふんっ
これでどーだ




「あっなぎちゃんお腹減ったよねー
じゃあ私は失礼しまーす」



ふえふえ言ってるなぎの背中をトントンしながらその場から逃げるつもりで立ち上がると



「あーAちゃん
こっち来てなぎちゃんにミルクやったり」



もぅ健ちゃんたら
気を利かせてくれたつもり？


向かい合わせに座ってた広臣見ると


ミアさんにあんなこと言ったから「ばーか」って笑いながら


すっと私の後ろにきて なぎを下ろしてくれて



「健ちゃんのとこ座ってなぎにミルクあげればいいよ」


「うん…」



うーこれで帰れないじゃん








直己さんとミアさんと直人さんも広臣もみんな真剣な顔で話をしている中



そこからすこーし離れた場所でなぎのミルクを作る


「Aちゃん、最高」なんて言うエリちゃんがなぎを抱っこしてくれていて


さっきちょい泣いただけのなぎは「なぎぃナイスタイミング」なんてエリちゃんに言われご機嫌で「あーあーうーうー」答えてる



健ちゃんも奈緒美さんももうひとりの子もみんななぎ見て「可愛い〜」って言ってくれて



「Aちゃん。臣嫁は最強やな」



向こうに聞こえないように小さな声で言ってくれた健ちゃん



「やめてくださいよ
あんなこと言うつもりなかったのに…」


「いいよAちゃん
俺 すっきりしたー」



エリちゃんが言ってくれて



「ねぇミルクあげていい？」



なんて言うけど



「着替えは？しなくていいの？」


「やばっ忘れてた」



健ちゃんとエリちゃんが慌てて部屋を出て行くのと入れ違いに隆二くんとたかのりが戻ってきた

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