登坂家の日常。。。9

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とっても清々しい気分だった


ここに にぃにがいるわけではない
正直 何が正しいとか分からない


分からないけど
広臣と私が選んだにぃにへの供養はこれでいいと思う


だからたまにここに来て
2人でこうして海を眺めながらお喋りしようね


パパ…








「よしっ行くか」


「うん…なぎ大丈夫かな？」



母乳のママならそろそろ胸が張って痛くなるはずなのに、悲しいことに母乳は止まってしまった


広臣も協力してくれたのにね



「やっぱ気になる？」


「そりゃ気になるよ
産まれてからこんなに離れてたのないもん」


「だよな。常に一緒だもんな
これじゃ なぎ保育園に預けて仕事なんて当分無理だろ」


「うん…それ考えてたんだ
はんとはね、早く仕事に復帰しようって思ってたんだけど、なぎと居るとね…
別に急いで仕事しなくてもいいかなって
なぎと過ごせる時間ってこれからのなぎの人生のうちのほんのちょっとじゃん
だったら そのほんのちょっとはママやろうかなって
それにね、幸せなことにうちの旦那 稼ぎがいいもので私が稼がなくも十分生活できるのよね」


「へっ当たり前
まぁ おまえの夫としてはおまえの好きなようにすればいいと思う

ただ なぎの父親としては、なぎを預けてまでそんな早く仕事はしなくもいいかなってな

そこで提案」



わっ
なにその片眉上げ


ちょっと嫌な予感



「何？」


「うん。なぎを預けなくもおまえが仕事できるのはー」


「うん」


「俺専属ヘアメイク」



だと思った


たしかに広臣がこの世界に入ったときに
いつかは私がやるって言ったよ


そうなれるように頑張るって言ったよ


でも…



「それは…」


「なに？
まだ公私混同する自信しかないとか言う？」


「うん…
仕事って割り切る自信ない…

だってさ 最近のソロのMVとかあれなに
ずっと黙ってるけど、あんなAVみたいなの直に見せられたら平気でいられると思う？

今は映像でしか目にしないし
仕事仕事って思ってるからいいけど

私は…そこまでできた女じゃないもん
私だって、普通の女だもん
私だって…」



自分で言いながら
何言ってんだろって思えてきた


だってにやにやしてんだもん
このアホ旦那



「そっかーあれ見たかー
なーんも言わないから、やっぱ俺の仕事には興味ありませんかと思ってたけど、違ったかー

そっかーやー嬉しいなー」



はーどこまでポジティブなんだ、こいつ
やはり前向き前向きか…

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