8-22 〜広臣〜 ページ22
Aが入院して数日
とりあえずの危険な山は乗り越えたけど
それは、張り止めの点滴を打っているからであって
まだまだ油断は禁物
そして俺はというと
まだツアーは続いている
その間にも仕事はあるわけで、ずっとAに付き添ってもいられない
それでもなるべくAの所へ来れるようにって
スケジュールを調整してくれるジャーナベには感謝
ジャーナベんとこも無事ジュニアが産まれて早く家に帰りたいはずなのに
Aの代わりに俺の面倒見てくれてるから
ほんと申し訳ない…ジャーナベ
今日も諸々の仕事を済ませ
帰りに達也飯食って、家に寄ってシャワーだけ浴びてから泊まるつもりで来た病院
すでに面会時間は過ぎてるから
裏の暗証番号を入れないと入れないスタッフの出入口から入って
そのまま1番奥のAの部屋まで廊下を歩いていると
前から、多分当直の何ちゃんだっけ？
その何ちゃんがバタバタと小走りで来た
「何かありました？」
「あー登坂さん
Aちゃん、吐き気がひどいってずっとゲホゲホしてたんですけど
今少し吐いちゃたみたいで」
「えっ」
慌ててAの部屋まで走る
と…
ベッドから脚下ろして
洗面器抱えたAが座ってる
「だいじょぶか？」
「だいじょばない
気持ち悪くて死んでる」
そんなこと言ってる間に
"ウエッ"っとえずいて苦しそう
背中をさすってやるつもりで近付くと
少しシーツ汚しちゃったんだ
さっきの…胸のネームは佐藤か
その佐藤ちゃんがシーツの替えと蒸しタオルを持ってきてくれたから
Aは蒸しタオルで汚れた顔や腕やらを自分で拭き
佐藤ちゃんがシーツを替えてくれながら
「今 先生に確認したんで
点滴 前のに変えますね」
「うん。ごめんね」
「大丈夫です。
Aちゃんこそ大丈夫ですか？」
「うん。仕方ないね」
その会話は やっぱ前と同じ？
前回は、こいつの血管が細いのか薬が強いのか
ずっと点滴の針を刺しておけなくて何度も刺し直すから腕が針の跡だらけで
今回もすでに青アザみたいになのが数個ある
「何、点滴変えたの？」
「うん私の腕見てこっちならずっと針を刺しておけるだろって変えてくれたんだけど
身体に合わなかったみたい」
「そっか…」
一難去ってまた一難
「ふー」
「ふー」
俺と青っ白い顔したAの
でかいため息が
同時に病室に響いた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 797人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
chiharu(プロフ) - けいちゃんさん» はーい！そうさせていただきますわ。いつもくだらない私に付き合っていただき、ありがとうです。気まぐれ思いつき…これからもお付き合いよろしくです(o^^o) (2019年9月1日 10時) (
レス) id: d2cf94a26d (このIDを非表示/違反報告)
chiharu(プロフ) - 1980noさん» はいっ本当にいつもありがとうございまーす(^^)この夫婦、私も大好きなんで…パッと思いついたらね、行かせていただきます(o^^o) (2019年9月1日 10時) (レス) id: d2cf94a26d (このIDを非表示/違反報告)
chiharu(プロフ) - myukavvmさん» ありがとうございます！嬉しいですわ(^^)ちょっと考えさせてくださいな。これからもよろしくです(o^^o) (2019年9月1日 10時) (レス) id: d2cf94a26d (このIDを非表示/違反報告)
chiharu(プロフ) - nori_3jsbさん» はじめまして(o^^o)ありがとうございます！はいっ続き行きたいんです…よ(笑)どうしようか…どう持ってくか…ちょい悩み中です(o^^o) (2019年9月1日 10時) (レス) id: d2cf94a26d (このIDを非表示/違反報告)
けいちゃん(プロフ) - 無理せず、ノンビリと！待ってます！ (2019年8月30日 22時) (レス) id: f3039bc482 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：chiharu
| 作成日時：2019年8月8日 12時
