登坂家の日常。。。8

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「待ってーダーリン」なんて寝室まで追いかけてきたけど



「はやっ」



もうベッドに横になってんの
しかもいつも向いてる方と反対だし


背中の方布団掛かってないけどね


なんかまた背中でかくなった？
なんて思いながらそっとベッドに上がり


後ろから耳元に口だけ近付けて



「ねーえーひろおみぃ」

「おーみくん」

「ひろくーん」



いろんな呼び方で呼んでみるけど


当然の"シカト"


ほんとやきもち激しいんだから


いつまでたっても子供なんだから


あたしまだヌードなんだけどなぁ


でもこんな腹だけぽっこりなカラダ
さっき笑われたもんね


色気も何もあったもんじゃないもんね


でもさ


そんな寝たふりしなくてもいいじゃぁん


もう泣いちゃうかんな


ふてくされちゃうかんな


もう知らないかんな



「ばーか」



背中に向かって呟いて


ベッドから脚下ろして



「っしょっと」



お腹持ち上げながら
立ち上がろうとすると



「っわっ」



腕掴まれて
あっという間に


脚伸ばしてお座り状態の広臣の膝の上に
跨るように乗っけられたけど…



「これじゃ腹邪魔だな」


「うん…」



それでも一生懸命広臣の首に抱きついて



「チュッ」



チューしてみたけど


やっぱ辛い


のに


広臣の腕が腰を回り、顔だけ近付いてきて


胸の先端を


"ペロン"と舐められ


思わず



「…っあ…ん…」



声が出ちゃう



さっきまでシカトしてたくせに


やきもち妬いてたくせに


結局 私大好きなんじゃん



そのままにやにやしてる広臣に
ギュッと抱きつきたくて


手を首に回すけど…



「やっぱお腹が邪魔だ

あーあ
こうしてこの子に広臣取られちゃうのか
なんか寂しいな
私の広臣なのに」



自分のお腹見て
ぽろっと出ちゃった本音


言ってから



「あ…」



これじゃ子供が邪魔みたいに聞こえる



「うそうそ
この子が生まれてくるのは嬉しいし、楽しみだし
どっちが出てくるかなー
広臣はどっちだと思う？
ぶっちゃけどっちがいい？」


「ふっ」



笑われた…



「いいよ
無理しなくて
俺だって今こいつ邪魔って思ったし

ってかさ、よく考えてみ
子供って母親が絶対の存在なんだよ
こいつにおまえ取られちゃうの俺だから
寂しいのは俺だから」


「ふっ」



広臣が言うと笑っちゃう



結局思ってることは一緒



ずっと2人でいたくせにね
まだ2人でいたかったり？



そんなこと言って
どうせ子供の取り合いになんだよ



あたしたち

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