登坂家の日常。。。8

8-18　〜広臣〜 ページ18

ったく何が「へっ」だ
妊婦のくせに車の運転なんて百万年はえーんだよ



助手席の後ろに座ったアホ妊婦にムカつきながら前へ向きなおし、車のギアをドライブに入れて



動き出そうとした



その瞬間





「え……何か出た」


「は？」



その声に後ろ振り向けば
ワンピース捲って自分の下半身見てるアホ妊婦



「何？何が出たの」


「わかんない…けど…もしかして、破水？」


「はい？」



何だそれ
訳分かんねーわ



「痛みは？」


「痛いのはない
でもさっきまで動いてたジュニアがまったく動かなくなった」


「えっそれ大丈夫なのかよ」



そんな事聞きゃぁ一気に心配になる
ジュニアのこと



「分かんない
でもパシャって破水じゃないし…でも下濡れちゃった」


「えっえっじゃあ救急車？いや、病院？やっ……」


「ちょっと落ち着いて」


「そんな落ち着いてられっか」





完全にパ二くる俺に対してこいつは落ち着き払ってる





「あーどうしようかな…
店はお客さんいる？」



そう言われて後ろにある店の中を見ると



「客は1人。修がやってる」


「じゃあさ、有紗にバスタオル何枚か貰ってきて
で、もものお迎えもついでに頼んで
あとお母さんも呼んで
私は病院に電話するから」


「分かった」





そう答えてエンジンは掛けたまま車から降りて、Aに言われた通り動く





とりあえず店ん中入ればちょっとびっくりする修と有紗



客がいるから有紗だけ手招きで呼んで



「有紗わりぃ
Aがはすい？だかしちゃったってから、バスタオル何枚か貸して」


「えっほんとですか？」


「うん。何か分かんねーんだけどな」


「分かりました。私持って行きますから
臣にぃは お母さん呼んできてください」


「あっあと もものお迎え頼むって」


「そんなの大丈夫ですから
ほらっ早く」


「おぉー」



有紗に言われてお母さんを呼びに行く



なんか俺1人慌ててねー？



なんか情けないの

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