登坂家の日常。。。6

6-45　〜広臣〜 ページ45

「う"ー」



こいつわざと首絞めてる



そんなやつは


ちょうどよくTシャツなんか着てるから
ってかただの白T似合う女って好きなんだよね


それにふわっとしたスカートに
汚れのない白スニーカーって
おまえ定番スタイル


白スニーカーもちょっと汚れるとすぐ洗うから
いつも綺麗


前に俺のレザーのスニーカー洗われて変なシワになっちゃったのは勘弁してほしかったけど


スカートのウエストゴムってのが妊婦自覚してる？


んなのはどーでもえー





Tシャツの下から手を入れて
脇腹掴むだけで



「あーだめー」



身体捩りだす
ここ弱いんだもんなー


っつーか
まったく細さ変わってねーじゃん


あれだけ飯食ってんのに
ぜーんぶ子供に栄養いっちゃってる？


いやっ
こいつも俺と一緒で顔にくるから
顔パンパンのアンパンマン


だからシワがなくて
童顔なのかも





「もーあー

わかったわかった
私が悪かったから
もうやめて」



俺の肩パンパン叩きながら言うからやめてやると



「ふー」



落ち着いてため息


と思えば
立ち上がって



「熱下がって元気になったみたいだから、帰る

あっ着替えここ置いとく
せっかくジャーナベが用意してくれてたんだけど、下着から何から何までおニューだったから

あんた新品そのまま着るの嫌いじゃん
だから家から持ってきてあげたから
下も長いジャージじゃイヤだろうからハーフパンツにしといた

じゃっ」



じゃねーよ
着替えさせてくれないの？


それじゃあまりにも冷たくない？


そこまで俺のこと分かってるのは感心するけど



そのままカーテンシャっと開けて
歩き出したA


何も言わず
黙ってれば



「あっ」



小さい声で言って戻ってきた


だよな
おまえのバック俺の足元にあるもんな





あ"ー分かった
もう俺の負け



「ねぇねぇAちゃん」


「なにっ」


「帰るのちょっとやめようか」


「なんで」


「なんでも」



やはり素直に言えない俺



「ちょっとこっち来てみ」


「なにっ」



怒った言い方で言うけど
ちゃんと来てくれる



「あのさ
ここにチューしたくない？」



唇指して言ってみる



「別に
風邪うつるからしたくない」


「あっそ
じゃあもう帰れ」


「分かった」



と帰る


と見せかけて



「なーんて
帰るわけないじゃーん」



横から寝てる俺に覆い被さってきて



「チュー」



チュー顔してくるけど



おまえのは、ただのタコなんだよ



バーカ

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