登坂家の日常。。。3

3-25　〜広臣〜 ページ25

「でーその前に
気分変えるために
俺と一緒に台湾と韓国行かない？」


「はーぁー？
それって仕事じゃん

台湾はライブのことでしょ、韓国でもやんの？」


「韓国は別の仕事でちょっとな」


「じゃぁ
台湾はいいから韓国だけ行く」


「なんで」


「だって台湾なんか分かんないもん
広臣が仕事してる間1人で出かけようにも無理だもん

でも韓国なら1人でも移動できるし

どうせ行くなら化粧品も買いたいし
COEXも行きたいから

それにね…」



なぜかもじもじとしだす



「何？」


「わたしね
広臣とやってみたかったことあるんだ〜」


「なんだそれ」


「うん。広臣と待ち合わせしてデートしたい

今までそんなのやった事なかったじゃん

でも韓国ならできそうじゃない？

さすがに明洞は無理だけど、狎鴎亭辺りのオシャレなカフェとかギャラリアの前とかでまだかなーなんて思いながら広臣待って、それでショップ巡りとかしたら楽しそうじゃん

行きたかったショップもあるんだー」





あまりにも楽しそうに話すA



確かに俺らって最初は一緒に働いてたし
それからも一緒に住んでて常に一緒にはいたけど


そのうち俺が芸能人になっちゃったりしたから
普通のカップルがするような事をしていない


だから表参道で手を繋いで歩いてみたかったんだもんな


待ち合わせしてデートも
憧れてたってわけね


ライブ前のリハとリハの合間にちょこっと行くだけだけど、Aのために時間作ってやるか





「じゃあ韓国で待ち合わせデートな」


「うんっ
じゃあ私はカフェとかショップ調べておくから」


「おー
あと…COEXはなんでだ？」


「えっ…あー…」



それで口ごもるやつ



「あっまさかー」


「なに？
COEXは、もちろん買物よ
COEXの地下ってすごいんだから」


「いやっ違うな
COEXに何かあんだろ」


「別にぃ
ただSMのショップがあんの」


「ええーっ
おまえってそっちの趣味あった？
もしかしてムチで打たれたいとか縛られたいとか？」


「ばかっ
そのSMじゃない

そうじゃなくてSMエンターテイメント
トンバンシンギの事務所のミュージアムがあんの」


「けっ
やっぱ最強様か」


「そうよ〜
どうせ一緒に行ってったって行ってはくれないでしょ

だから1人で行って、チャンミンのグッズ買ってくるの」





そんな風に笑っててくれてれば言うことねーや





ただ
最強様じゃなく
俺のことで笑っててほしいんだけど……な

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