登坂家の日常。。。

キング臣 ページ28

他の人にはそうじゃないのに、私にはいつだって俺様で自信満々で


自分をどう思ってるかなんて、一度も聞いた事無かったじゃん


そんなの聞かないまでも


広臣の中では
私が広臣の全部が好きなのは、当然な事なんじゃないの？


噛んだのも？









一戦交えて汗ばんだ身体を
広臣がシャワーでさっと流してくれた


濡れた身体も丁寧に拭いてくれた


乱れた髪もブラシでとかしてくれた


自分でやろうとしても「いい」ってやらせてくれない




戻ろうとすれば
すかさず抱っこされちゃう


ベットルームに入ると、クーラーがガンガンと効いて寒いくらい


何も纏わないまま
ベットに寝かされると


薄い布団を掛けてくれて
腕枕をしてくれる



広臣の肩と首の間から
顔を覗き見ると


目を閉じていた





ここまで甘やかしてくれるなんて









「何したの？」


「別に」



目を瞑ったまま
素っ気なく言う



斜め下から横顔を見つめていると



寝ちゃった？









・









うとうとっした瞬間頭が上がって



「あ…」



いつもの後ろから広臣に抱えられる体制になって脚が絡まる




「悪りぃ寝てた？」


「うん…落ちる寸前だった」


「ごめん
腕痺れてきちゃったから」



そう言うと
お腹に回した片腕で私を引き寄せて
身体を密着させてくる


広臣の方に身体を傾けると
肩と首のところに顔を埋めてきた


お尻に当たったマツタケちゃんは


また固くなってる









「なぁ」


「ん？」


「Aも俺のこと王子様とか思ったことある？」



何聞いてくるかと思えば


もしかして
マコちゃんの話聞いて
それ考えてたの？


だからおかしいの？


だとしたら
可愛いすぎるんですけど


こういうところが母性本能くすぐってくんだよ





「そんなの
広臣はいつでも私のプリンスじゃん
ってより王様でキングかな」


「何だそれ
キングって偉そうってことかよ」


「偉そうじゃなくて偉いの

そりゃあこんだけ長くいりゃあ
プリンスがキングに変わってもくるよ」


「そうなの？」


「そうなの」



それで満足したのか



胸に手がきて
いじいじしだしたと思ったら



急に起き上がった広臣は
私を上に向けて跨がってきて





「よしっもう一発やるぞ」





うそ…



カーテンの隙間から入る
ほのかな薄明かりで見えたその顔は



まさに
絶倫キング臣だった

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