旦那様は登坂広臣 2

まじか… ページ5

〜広臣〜






「出すならAの中で出したい」



Aにしか言えない…ってより
言わない言いたくないこの言葉


今までだって、たとえピル飲んでるからアフターピル飲むから大丈夫だと言われても、どんな状況であっても生で挿れる事も中に出すのもAだけで、他の女には絶対にした事はない





そんな俺を潤んだ瞳で見つめてくるA


頬を包んだ俺の手に自分の手をそっと重ねてきて



「…そ…じゃ……」



はい？


タコにまではなってないけど
少し口尖らせてモゴモゴ言ってるから何言ってるか分からない


すっかりその気なのかと思ったのに



「何？」


「だからね」



そう言って俺の腿を支えに「っしょ」と立ち上がったA


そのまま腕を俺の両肩に置いて目を合わせてきながら



「それじゃ意味ないの
私のが気持ちよくなっちゃうじゃん

私ね、LA行けなくなっちゃったから
広臣だけ気持ちよくしてあげたかったの」



今さら何を言うんだか
お互い気持ちよくなるんだからそれでいいのに


そう言うAの腰に腕を回して
少し上にある顔を見上げると"ねっ"って感じで首を傾げてくる



「それはAのせいじゃないし
気にすんなって言ったじゃん

それに今回のLA行きは、まじで新婚旅行のつもりで、それに合わせてスケジュール調整したんだから俺

だからこうして1週間
朝から晩まで一緒にいれんだろ

ただ、明日と明後日は事務所行かなきゃならなくなっちゃったけど、こっちから行ってこっちに帰ってくるから

だからそれだけで俺は満足だけど」


「それは私も嬉しいよ
こんなずっと一緒にいれるの久しぶりだから

そうじゃなくて…

広臣…結婚式してくれるつもりだったんでしょ
………『サルベーションマウンテン』で」


「え…」





なんでそれ知ってんの？



それだけはAにバレないように念入りに計画立ててたのに



思わずフリーズして何も言えなくなった

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