旦那様は登坂広臣 2

理想より現実 ページ16

〜広臣〜





やっぱAじゃそんな事だと思ってたけど
少しでもA疑ってごめんだな



「でもあん時、オープニングで目の前に現れた敬浩さんが王子様だったとか、真理がアキラさんに落ちたとか、ヒロさんの腹筋がヤバかったとか言ってたけど、テツヤさんは一言も言ってなかったじゃん」


「そんなのよく覚えてんな

それはさ
あの頃ちょうどオーディションも最終に近づいてて、広臣超ピリピリしてたから

とてもじゃないけどそんなこと言える雰囲気じゃなかったもん」


「だったっけ？」


「そうだよ
私にとって、オーディションの合宿後ぐらいからデビューして暫くは、広臣の顔色伺って、腫れ物触るように接して地獄の日々だったから

あれでよく私が別れなかったって自分でも思わない？

よく私も我慢したよ」



それ自分で言うかね
でもそれに関しては俺も思ってんから


Aだから我慢できたんだもんな
そこは感謝してるよ





「で？今は？テツヤさん」


「えー
てっちゃんはやっぱ綺麗だよー

それにね
この前のSECONDの幕張で、私指差して投げキスしてくれたの」


「はぁ…
それってさ…」



いやっ
言うのやめとこ


Aの周りにいた奴はみんな自分にしてくれたと思ってるなんてな


Aの夢壊しちゃかわいそうだから


それでAが満足してんだから
それだけでいっか



っつーか、テツヤさんの指差しからの投げキスとか超ロマンチックで甘いんだろうね


だからAも勘違いしちゃうんだよ


なんて言ったところで
テツヤさんには何も言えないから仕方ない


俺も見習お





「そういえば
この前の東方神起の最強様はどうだったんだよ

何も言わないけど」


「えー最強様ぁー

あれはね
広臣も連れて行きたかった

もうね、すごいなんてもんじゃないから
赤のペンライトのレッドオーシャンはすごいし

踊りながら歌うのもすごいし

MCの日本語はめちゃくちゃ上手だし

あの2人はやっぱキングだよ」


「へーそんな？」


「うんそんな
それにね… 「あーもういいから」」



これ以上調子に乗らせると
最強様と比べられてムカつくだけだから、黙らせたけど


そこまで熱く語ってもらえる最強様が羨ましいよ



でもAにとったら
それとこれとは別なんだよな


それこそ理想と現実か？


ってか
現実が俺だよ
理想より全然イケてると思うけどね

アホ夫婦→←勘違いマン

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す