登坂さん家（ち）

ポンコツ夫とおバカな妻 ページ40

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「んふふぅ〜
なぎ。そっち持って」


「はーい」





ちゃんと手を上げてお返事ができて
偉いわ 我が娘


やっぱあたしに似てお利口ね





夜中まで…
じゃない
朝方までゲームしてたでしょ


うちの旦那



そんなアホは寝かせておいて
バルコニーをおしゃれなオープンカフェに変身中



なぎに向こうを持ってもらって
テーブルに掛けるテーブルクロスは春らしいティファニーブルーのような綺麗なミントグリーン



プランターやらの植物たちも並べ替え
テーブルの真ん中にお花を飾って





「んーいいじゃん」


「んーいーじゃん」





腕組んで
なぎまで腕組んで





「「ねー」」





2人で顔を見合わす


ほんとこの子って私の真似ばっかして


今日のお洋服だってすべて私の真似だし、ポニーテールも私の真似っこ


でも可愛いから許す





「よしっなぎ
これからお客様来るからーパンケーキたーくさん焼こー」


「わーい
パンケーち。パンケーち」


「じゃーあー
エプロン付けてお手伝いしてくださーい」


「はーい」









・









・









ホットケーキミックスを使い、家ん中が甘ーい匂いに包まれ…





「なんかいい匂いすんだけど」





だからーパンイチで起きてくんなや
広臣くん



コロナ禍ならぬコロナデブ禍はトレーニングと質素な飯で勢いはストップしたけど


昔のバッキバキには戻らないね


でもバッキバキにしすぎると声が出しづらくなるんだっけ？


でもあの頃のが確実に爆イケだったよ


黙ってるけど





「うんっ。パンケーキたーくさん焼いてる
でも広臣はー朝飯食わないんだもんねー
だから牛乳でも飲んでろ」


「いやっもう昼じゃん
だから食うよ」


「だめっ食わせねー」


「なんでだよ ケチっ」


「だったら自分で焼けばいいじゃん」


「いーやーだー」


「じゃあ食うな」


「だから無理
腹減った」


「じゃあ あんただけそのスティックサラダの人参でもかじってろ」


「そうするわ。ばーか」





こんな通常の言い争いしてるけど


違う。違う。





「じゃー広臣はー
お客様が来たらそのブルーノのプレートでたこ焼き焼いてやって」


「ん？誰か来んの？」


「うん」


「誰？」


「誰でもいいじゃ
それより いつまでもそんな格好してない
ちゃんと服着てこい」


「分かったけど
粉もんばっかだな」


「だね。粉もんっていったらー」


広臣「健ちゃん」
A「けんてい」

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