登坂さん家（ち）

ポンコツ夫婦 ページ49

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「そんなことより腰は？」


「うん。湿布が効いてるみたい
少し楽になった

それより ご飯の支度やらなぎの面倒やらぜーんぶ広臣がやってくれたから助かった。ありがとね」


「いえいえ
どういたまして」





なぎの真似するからおかしくて





「ちょっとー
腰痛いんだから笑わせないで」


「へっだっせー」


「うるさいなー」


「でもそれもコロナのお陰かもな」


「かもしれなーい」


「ふふっ」
「ははっ」





いやっ
ほんと…笑うと腰に響く





でも本当にそうだね
普段なら広臣が家にいるなんてあまりないもんね



そう思えるのは家族みんなが元気だからなんだけど



こんなぎっくり腰やっちゃうなんて…
それも運動不足だからかな





でも広臣もだけど、なぎがいちいち私の面倒を見てくれて、パパのお手伝いもちゃんとしてくれて、優しい子に育ってるのが分かったから



それだけで嬉しいんだ〜



おかげで疲れちゃったのか
今日はさっさと自分の部屋に行って寝ちゃって



寝かしつけないで寝るのも、自分の部屋でひとりで寝るのも初めてなのに



そんな成長も嬉しい限り



ただーまだ不安だから久しぶりのベビーモニターを付けてるってね



そこはパパもだもんねー



こんなんで広臣も私もなぎ離れなんかできるんだろうか？



そこがちょいと不安…









・









「あっ」





急に何を思い出したのかな？広臣くん





「なに？」


「そんなんじゃしばらくえっちできないじゃん」





わーお
やはり頭はそこかい？





「できないね」


「んだよ」





いやいや
そこ怒るとこ？





「そんなこと言ったって腰痛いんだからしょーがないじゃん
それより「腰揉んでやろうか？」とかないわけ？」


「は？
おまえさ さっき触んな。触ってくれんなって怒ったじゃん」


「あら？そうでした？」


「そうだわ
せっかくマッサージしてやろうと思ってたのに」


「ふーん」





確かにそうでした
でも今はちょっと…無理だわ








こうして優しい広臣だから
そんな広臣だからいつまでも好きでいられるんだろうな〜



たまにポンコツだけど
今は特にポンコツだけど



ちゃんと家族のために頑張ってくれてんだもんね



そんな私もポンコツだから
ポンコツとポンコツでいーじゃん



まーポンコツ同士
楽しく笑って行こうじゃない



ねっポンコツ！！！








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chiharu　※追記あり→←身を焦がす　〜広臣〜

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