登坂さん家（ち）

愛しの ページ22

ついこの前テレビで見て「行きたいねー」って言っていたここ


私もなぎも
もちろん広臣も好きな"いちご"の、ビル一棟すべて"いちご"だらけの『いちごBonBonBERRY ATAMI HOUSE』


ビルそのものが可愛くて
ピンク色の店頭に いつもはどっちかと言ったら男っぽい私もなぎもこんな時はやはり女子。テンションは上がる


何より"いちごちゃん"の魅力に……



「「は〜ぁ♡」」



2人とも目は♡


そのなぎのきらっきらのお目目のお顔を
"パシャリ"と写真に収め



パパに買っていくお土産を選んでから
上のカフェスペースへ








「ん〜うまーい」
「うまいねーまま」



なぎと食べているのは「ボンボンパフェ」フレッシュないちごたくさんで いちごを十分に堪能できる


なぎの教育上うまいじゃなくておいしいって言わなきゃなんだけど


うまいもんはうまいだから



いちごを頬張ってお口の端にクリーム付けてるなぎをまた"パシャリ"とし


ボンボン…これ韓国のボンボンより…うまい…


そのインスタ映え映えのボンボンの写真も撮って


パパへ送る



と、、、





すぐに携帯が震える



当然



『広臣』



ほんとこの人ってすぐ電話してくる



多分 こいつらどこにいんだよって思ってるんだよ



どうせ俺ばっか仲間外れーって僻んじゃうんだよ



そんな広臣が そんなパパが あたしもなぎも大好き



やっぱパパも一緒が良かったね、、、なぎちゃん








「はいよ」


「てめーら、どこにいんだよ」



やっぱこんなで可笑しくなる



「さぁどこでしょう」


「知るか」


「へっへーここは熱海〜」


「はーぁ」



あら。呆れた？



「だから熱海にいるの。
これから温泉に入ってー、、、、、「ふざけろ、今から俺も行くから」


「はーぁ？」



私も呆れちゃう
まだ仕事のくせに
どうせ夜中じゃないと終わんないくせに



「ちゃんとお土産買ったから
これ食べたらすぐ帰るよ」


「いいよ
まじで俺も行くからそこで待ってろ。じゃーな」





え…


まじっすか


やはりこいつこそ突発やろうだ





「は〜ぁ」



切られた電話に
ため息つきながら



「なぎ。パパ今からこっち来るって」


「うしょ」


「ほんと。たぶん新幹線で来ちゃうよ」


「えーっなぎもしんかんしぇん乗りたいー」


「よしっ帰りはパパと新幹線で帰ろう」


「うん」





それから本当に新幹線ですっ飛んで来た広臣の行動力に唖然としたのは、言うまでもない。

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