俺らが紫耀を守るから35

6 ページ47

平野side

平「…はぁっ、、やめっ…やだっ…」



毎日同じ夢を見る。

一人稽古をしているところにジャニーさんが現れて、「全然ダメだ」って、「がっかりだ」って言うんだ。



平『ジャニーさんっ、俺はっ、俺はっ…』

ジ『なんでユーをセンターにしたのかわからないよ』

平『そんな、、待ってよ！ジャニーさん待って！』



今日は、それだけを言い残して消えてしまった。



平「うっうっ、、ジャニーさ……ゔー…」



なんでこんな悪夢を見るんだろう。
舞台のプレッシャーが大きいんだろうけど、、
そのせいで寝不足だし、廉とは言い合いになって気まずくなっちゃって、全部俺が悪い。わかってる。



平「ジャニーさん……俺っ、どうしたらいいですか…」



問いかけても、何も返ってこないのに。



コンコン


平「…え」



今ノックの音がした？



コンコン
岩「しょお？」

平「…玄樹？」

高「しょお、開けてくれないかな？」

平「…海人？」



なんで？
だって今もう深夜２時。
とっくに２人も寝てるはずで。



岩「お願い」



カチャ


開けるつもりはなかったのに、勝手に足が動いていた。



高「しょお…」

平「な、に？」

岩「しょお、、」



そのまま玄樹に抱きしめられ、目元を拭われた。

そっか、俺、泣いてたんだった。



平「…なんで…」

高「それはこっちのセリフだよ。一人で何を抱えてるの？なんで俺らに相談してくれないの？」

平「いや…俺は…」

岩「話してほしいな」

平「いやっ、、俺はっ…」



グループを引っ張っていかないといけない立場で、海人よりも先輩だし、玄樹はパニック障害を患いながらも頑張ってる。
俺がしっかりしなきゃいけないのに、こんなこと…



平「ちがっ…、、はぁっ、ちっ…はぁはぁっ…」

高「えっ、しょお？」

平「はっはぁっ、、やめっ、、くるしっ…」



さすがに過呼吸にはならなかったのに、やばいと思った時にはもう遅かった。



岩「しょお大丈夫、落ち着いて」



玄樹がそっと背中をさすってくれる。



岩「ゆっくり、ゆっくりね」



しんどかったのが、玄樹のおかげで嘘のように楽になっていった。



高「しょお、大丈夫？」

平「うん、、ごめん…」



情けなかった。
すごく、、情けなかった。



平「おれっ…もう、、やだっ……ううっ…しんどぃっ…」

高「…ッ…」

岩「しょお…」



きっと自分が思っている以上に追い詰められてたんだ。
溢れ出した心を止めることは、もうできなかった。

7→←5

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す