俺らが紫耀を守るから35

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神宮寺side

そのあと紫耀が落ち着いたタイミングで病院に連れていくと、診断結果はやっぱりノロウイルス。

それも重症。

しばらくは腹痛と吐き気が治らないでしょう、だって。



平「んうっ…おぇっ…うぉぇっ…」

看「あー気持ち悪くなっちゃったね。ここに出していいからね」



診察中も看護師さんが持ってきてくれたバケツに吐き続けてた。



永「あの、吐き気止めとか薬出せないんですか？」

医「ノロウイルスの場合は、吐き気止め飲まない方がいいんだよね」

高「えっ、そうなんですか？」

医「気持ち悪くなるのも、お腹が痛くなるのも、まだお腹にウイルスがいるから。だから、出してしまった方がいいんだよ」

岸「知らなかったー」



そっか。
でもそしたら、紫耀は治るまでずっとしんどい思いをし続けないといけないのか。



岩「しょお…」

医「でももう少し遅かったらやばかったと思うよ。脱水になりかけてたからね」

永「ッ…脱水…」



なんでも、吐き続けてたせいでかなりの水分が外に出てしまっていたそう。吐き気が酷かったのは、まぁ脱水症状も相まってらしい。
今は点滴してまだマシにはなってるけど。


先生から今後の説明や看病の仕方などを聞き、疲れ果てたのか気づけば紫耀はベッドの上で眠っていた。



医「眠れるくらい吐き気はマシになったようでよかった」

神「あの、ここからまた熱が上がったりしますか？」

医「んー、ノロウイルスは数日続くからね。しばらくは熱が高い状態が続くと思う。ただ、あまりにも酷いようならすぐに病院に連れてくること。脱水症状になりかねないから」

神「わかりました」



岸くんが背負って先生にお礼を言い車に乗り込む。

早く帰って寝かせてあげないと。



高「しょお眠れてるね」

永「ああ、昨日の夜はあんま寝てないやろうからな」



そもそも一睡もしてないのかもしれないし。

寝たいのに気持ち悪さとお腹の痛みで寝れなかったんだろうな。



岩「早く良くなってね」



あっという間に家につき、すぐにベッドに寝かせ、部屋を加湿し暖房をつけ、紫耀に布団をかけて柑橘系のアロマをたいた。
少しでもリラックスできるように。



平「んん…っ」

永「しょお、気持ち悪かったらここ出してええからな」



枕元には洗面器を置き、いつでも吐ける状態に。

トイレはどうにもならないかもしれないけど。



平「けほけほっ…」

岸「しんどいよなぁ…」



今は吐いて菌を外に出し、落ち着くのを待つしかない。

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