俺らが紫耀を守るから34

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平野side

平「ゲホゲホっ……んっ…」



あまりのしんどさに目が覚めた。

顔も体も息も全てが熱い。
頭が重い。体はだるい。


なんとも最悪な状態の自分にがくっと項垂れる。
なんで俺ってこんなに弱いんだよ…



平「けほっ…はぁはぁ…」



しんどい。



そしてあれ…っと気づく。



このベッド…俺のベッドじゃない…

香りが違う…


その違和感を突き止めようと顔を起こしてみた。



暗いし、熱が高すぎて視界もぼやけてるけど……俺の部屋じゃない。



平「ゴホゴホっ…」



メンバーの部屋？

いや、メンバーの香りでもないと思う。



平「…俺…どこに…ゲホッ…ゲホゲホッ！」

浮「…んん……えっ紫耀くん？！」



誰かの声がする。



平「だれ……うっ…ゴホゴホッ」

浮「紫耀くんゆっくり呼吸しましょう。落ち着いたらしんどいの無くなりますから」

平「ゴホゴホッ…(コクコク)」



その声と言い方になんだか安心して、止まらない咳に苦しみながらも小さく頷いた。

背中をさすってくれる手が暖かい。



平「…はぁはぁ…けほ…」

浮「落ち着きましたね。水飲みますか？」

平「…ん」



そっと水を飲ませてくれた。

喉のイガイガがやっとなくなった代わりに体力の消耗がひどい。

ベッドに沈み込みそうなくらいに体が重くて。



浮「紫耀くん、熱測りますね」

平「…ぅん」



脇に何かを挟まれ、すぐにピピッと音が鳴った。



浮「うわぁ……まじか」

平「…けほっけほけほ…」

浮「冷えピタ替えましょう」

平「…ううっ…」



そしておでこにヒヤッとした感覚。

あっ気持ちいい…


全身が燃えている中、おでこの冷たさが気持ちよくてまた眠気がやってきた。



浮「紫耀くん、寝ていいですよ」



そしてそのまま暗闇に飲み込まれた。







平「…ん」

浮「スー…スー…」

平「……え？」



次に目を覚ました時には目の前に浮所の寝顔があって、一瞬思考が停止し思わず「え？」と声が出た。



平「…どういうこと？なんで…？」

浮「んー…」

平「…えっと、、浮所？」

浮「…んんっ…、、、紫耀くんっ？！起きたんですね！」

平「あっ、、ちょっと…ボリューム下げて…」

浮「あっごめんなさい！体調はどうですか？」

平「かなり楽……それより、、ここって…」



部屋が明るくなって確信した。
やっぱり俺ん家じゃない。



浮「僕の部屋です」

平「えっ！」



なんで浮所の部屋にいるのか、病み上がりの俺にはすぐに頭が働かなかった。

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