俺らが紫耀を守るから34

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平野side

平「…」

永「しょお？」



体が揺れる感覚と、目の前にあるぼやけた顔。
この声は廉だから、きっとこの顔は廉だと思う。



平「…ん…」



まだ頭は重いし体もしんどくて、そっと目を閉じた。








平「…っ」

岸「お、しょう起きた？」



目を覚ますと目の前に岸くん。



平「ねぇ…ここ、」

岸「ん？あー、楽屋」

平「楽屋…」



まだぼーっとする頭でなんとか整理しようとするけど、さっきまで俺が何をしていたかすらも思い出せない。



平「…れんは？」

岸「れんなら今撮影中だよ」

平「そっか…」



撮影中か…


撮影……



平「…って！！俺撮影っ……うっ…」

岸「ちょっ！急に起き上がったらダメだって！」



体を急に起こしたせいで目の前が回る。
頭が痛い。
思わず目頭を押さえた。



平「…うう…」

岸「たくー、まだ本調子じゃねぇんだから。ほら横になって」



岸くんに支えられながら横になった。



岸「それに撮影のことなら大丈夫だよ。機材トラブルで延期になったって」

平「…ほんとに？」

岸「…えっ！！…あっ、当たり前じゃん！」



岸くんって本当に嘘が下手。
俺のためにそう言ってくれたんだね。



岸「だから寝てな。俺らの撮影が終わったら一緒に帰ろう」

平「うん…」



岸くんがめずらしくお腹をぽんぽんしてくれる。
なんとなくそのリズムが心地よくて、いつのまにか眠りに落ちていた。








永「…しょおー？」

平「…んん」

永「起こしてごめんな。体調どう？」



再び目を覚ますと目の前には廉がいて、すでに私服に着替えていた。



平「もう大丈夫。れんもありがとね」

永「…たく、まともに飯食ってなかったんやって？有岡くんたちに聞いたで」

平「有岡くん…あっそうだ。確か流星たちも…」

永「そう、有岡くん知念くん、流星と長尾が面倒見てくれてたんやで。しょお貧血起こして倒れたんやから」

平「ごめんなさい」



思い出した。
有岡くんたちがいて、、
夢かと思ってた。



永「それに、しょおも十分頑張ってるで」

平「え？」

永「俺らもしょおも、みんな頑張ってる」

平「れん…うん、そうだね」



なんだか悩んでいたのがバカバカしく思えた。



後日、有岡くんたちにはちゃんとお礼を言いにいった。
よかったなって爽やかスマイルで頭撫でられたよ笑



end
ーーーーーー
『貧血』編、完結です。
はるきさんいかがでしたか？

なんか有岡くんたちの出番少なかったですよね…
すみません。

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