俺らが紫耀を守るから32

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平野side

平「はぁ…」



２日振りの撮影。
今日は落ち着いたシーンが多かったおかげで順調に進んだけど、終わった瞬間にどっと力が抜けた。



体が重い。
ちょっと頭痛いな。



平「どこやったっけ…」



カバンをゴソゴソあさって薬を取り出した。
病院でもらった風邪薬。

念のため持ってきておいてよかった。
少しは楽になるかも。



ゴクッ

平「これでよし」



薬を飲み込んで、ソファでホッと一息。


早く帰らないとみんな心配するかな。
病み上がりだから無理すんなって全員からメッセージきてたしな笑

ほんと過保護なんだから。
でもみんなの気持ちが嬉しいけどね。



よっと腰を上げ、カバンを持って楽屋を後にした。

マネさん来られないって言ってたっけ。


スタッフさんが呼んでくださったタクシーに乗り、窓の外をよぎる街の明かりをボーッと眺めていた。








運「お客さん、着きましたよ」

平「…ふぇ？……あっ、すみません！ありがとうございました」



ガチ寝してた。

家の住所を言うわけにはいかないから、いつも近くの通りで降りるようにしてる。


今日もいつもの場所で降りて家までの真っ暗な道のりを歩く。


早く帰って横になりたいなー。
昨日あれだけ寝たのにまだ寝足りないのか俺の体よ。

寝るの大好きだからいま数日間オフできたらいくらでも寝てられると思う。



平「はぁ…」



ため息をついたら幸せが逃げるってよくママが言ってた。
俺最近つきまくってる…



５分ほど歩いて自宅に到着。

みんな揃ってるみたいで、入った瞬間にバタバタと足音が響いてきた。



永「しょお！大丈夫やったんか？！」

高「もうっ、連絡してよ！」

平「あっごめん」



メッセージに返事するの忘れてた…
そういえば電話も来てたっけ。



岸「俺らもう心配で心配で…」

平「みんなごめんね。でももう大丈夫だから安心して」

岩「よかったぁ…」

神「お風呂入って体ほぐしてきな」

平「うん、そうする」



みんなの優しさに感謝して、はぁーー…っと肩までお湯に浸かるとバシャバシャとお湯が溢れた。



平「つかれたぁ…」



オフっていいんだけど、少しでも休むと体が鈍って疲れやすくなるんだよね。
それもそれで困る。



平「…のぼせてきた」



お風呂から出たら、いつのまにか用意されている下着や部屋着。

ありがとみんな。


部屋着からはふわっと柔軟剤の香りがして、思わず笑みが溢れた。


俺、もっともっと頑張ろう。
みんなのためにも。

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