俺らが紫耀を守るから27

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平野side

平「はぁっ、んん…ぁ…」

高「しょおっ！」

平「ッ！はぁっ…はぁっ…海人」

高「大丈夫？うなされてたけど」

平「ごめん…大丈夫」



今朝、初めてマネさんと喧嘩をした。
いや喧嘩じゃない…、俺が一方的に八つ当たりしたんだ。
その時の光景がまんま夢に出てきた。



永「なんか嫌な夢でもみたんか?」

平「うん…ちょっと…」

岸「しょう、汗やべぇよ？」

平「え？…あっ、ほんとだ…」



額には汗が滲んでいて、気持ち悪いからトイレで顔を洗おうと楽屋を出た。



平「マネさん…まだ怒ってるのかな…」



マネさんには今まで本当にお世話になってきた。

体調を崩しやすい俺を何度も助けてくれた。
辛い時、苦しい時、そばで支えてくれた。


今回だってマネさんは何も悪くなくて。
むしろ、マネさんの方が眠れてないと思う。

なのに…自分がしんどいからって八つ当たりして…
俺最低だ。



平「ふぅ…はぁ…」



パシャパシャっと簡単に顔を洗って鏡を見ると、やつれた自分の顔があった。


ひどく疲れてんな。
ははっ…なんか笑える。


最近寝る時間がなくて本当にきつくて。
なんでこんなに忙しいんだよって、スケジュール詰めすぎだろってずっと思ってて。
仕事をいただけることはありがたいことなのに。

それに…マネさんはきっと俺の何十倍も忙しいし寝てないよね。



平「怒ってるよな…。だって俺、最低だったから」



自分でも温厚な性格だと認識してる。

だからたまに知らない一面を持つ自分が出てくるとびっくりしてしまうけど。







岩「しょお、大丈夫？」

平「え？」

神「しょう、お前は気にしすぎだよ」

平「…するよ！…マネさんだけじゃない、人と喧嘩したこと自体あまりないのに！」

神「うん、そうだよな。大丈夫。俺らと謝ろう？」

平「…ありがとう…」



謝って許してもらえるかなんてわからない。

でも…このままは嫌だから。



岸「しょう、もう少し寝てたら？顔色良くないし」

平「いや、大丈夫…。ありがとう」



マネさんに嫌われたかな。
はやく謝らないと。



その日、仕事中も一日マネさんとのことが気になって集中できなかった。

仲直りできるかな。
そもそも話してくれるかな。


今朝だって「おはよう、行ってきます」をちゃんと言った覚えはない。

車を降りた時も目を合わせず楽屋に向かってしまった。

改めて考えると、俺まじで最低野郎だったな。



平「マネさん…」



仲直りしたい。
早く仕事終わって。

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