俺らが紫耀を守るから27

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永瀬side

永「はぁっ…はぁっ…」

高「はっ…はぁっ…」



仕事が終わり、あれから別々で仕事をしていた俺らはさっき合流して、急いで病院に向かっている。



神から連絡がきた。





神(れん、落ち着いて聞いてね。しょうが病院に運ばれた)

永「…は？」

神(でも安心して。処置が終わって今は眠ってるから)

永「…とっ、とにかく仕事終わったらすぐ向かうから！場所とか教えといて！」



紫耀が運ばれたのに安心してって。
理由は？
そんなにやばかったん？
眠ってるからって、ほんまに大丈夫なん？




俺は、あいつを一人置いて…



永「くそっ…」



罪悪感と自分への怒りが込み上げてきてムシャクシャする。



高「あそこだっ！」



病室にたどり着き、ノックも忘れてドアを開けた。



岸「うおっ！びっくりしたー…。ノックぐらいしろよな」

永「しょおはっ？！」

高「大丈夫なの？！」

神「うん、大丈夫。点滴して眠ってるから」

永「しょお…」



確かに落ち着いて眠れているように見える。
まだ顔は赤いけど、ひとまず一安心。



永「…でも運ばれたってなんで…」



思い出して３人の方を振り返ると、３人とも目線を落として俯いた。



永「どしたん？」

神「…俺らが帰ったらさ、しょう寝てたんだよ」



神がゆっくりと話し始め、俺らは静かに耳を傾けた。



神「はじめは寝てると思ってたんだ。だから俺らも部屋の中で様子見ながらゆっくりしてた。…でも、水分取らせようと思って体を揺らしても全く起きなくて…。何度呼びかけても、何度揺らしても起きなかったんだ。体は高熱を持ってて、これはやばいと思って救急車を呼んだ」

永「そうやったんか」

岩「怖かった…しょおが死んじゃうって…。怖くて怖くて、病院に辿り着くまでがものすごく長く感じた」

高「玄樹くん…」

永「でも理由はなんやったん？高熱だけが理由やないやろ？」

神「ああ。高熱による脱水と……」

永「なに？」



そこまで言うと、神は口籠ってまた俯いた。



永「なんなん？」

岸「……肺炎…なんだって」

永「…え？…肺…炎…？」



肺炎って…肺炎やんな。

肺炎を起こしてたってこと？



永「…いつから？」

神「先生が言うには…数日前からじゃないかって」

高「そんな…。じゃああの咳って…」

神「…肺炎の症状だった…」

永「…そんな…」



なんで気づかんかった？
なんで病院に連れて行かんかった？


何もしなかった自分に腹が立つ。
結局俺は口だけなんや。

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