俺らが紫耀を守るから26

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平野side

平「はぁ…」



焦った。
岸くんとトイレで会ってしまって。


岸くんが個室に入った瞬間、思わずトイレから抜け出た。

鏡で見たら玄樹の言っていた通り、酷い顔してる俺が映ってて、こんな顔を見られたくなかったから。



平「はぁ…」



出るのはため息ばかり。

確かに最近眠れてないし、食べれてないし、自分でも痩せてやつれたなと思う。
スタッフさんならなんとかごまかせるけど、やっぱメンバーは無理だった。

廉にあったらなんて言われるか。






「なにやってんだ！！」




ビクッッ！！




廊下を歩いていたら突然誰かの怒鳴り声が聞こえてきて心臓が跳ねた。



「なんで言ったことができねーんだよ！」

「すみません…」

「これは急ぎだからやっておけって何度も言っただろ！！」



スタッフさんが先輩に怒られてて、廊下に声が響きまくってる。



平「…ぁ…いや…」



思い出されるここ数日間。
何度もスタッフさんから怒られた。

悪いのはもちろん俺なんだ。
ちゃんとできてないから。



平「やっ、、はぁっはぁっ……ど、、しよっ…」



いま過呼吸がくるとは思わなかった。


どうしよう…
こんなところ誰かに見られたら。



平「はぁ…はぁ…ぅっ…はっ…」



思わずそばの空いていた部屋に入り込み、耳を塞いで落ち着くのを待つ。



平「…お願いっ…はぁはぁ…おさまっ、、はぁっ…て…」



戻らないといけないのに。
頼むからっ…おさまれっ…





平「はぁっ…」



数分後、なんとか呼吸は元に戻った。

その代わり疲労感がすごくて、なかなか立ち上がれない。



平「戻らないと…」



なんとか足に力を入れ立ち上がると、くらっと視界が揺れる。




ガチャ

平「はぁ…」

岸「しょう！おいっ、しょうって！」

平「…えっ！！…あっ、岸くんか…」



突然肩を触られてびっくりした。

岸くん。やっぱり俺の顔見て変だと思って…
真剣な岸くんの目は俺には鋭すぎて、とても目を合わせられなかった。



岸「嘘つくな。寝不足だけじゃねーよな？俺が声かけたときの反応も明らかにおかしかったし。なにがあった？」

平「…ちがっ…」

岸「しょう言ってくれって！頼むよ！」



やめてっ…
大声出さないでっ…



平「いやっ……やっ、、はぁ…やめて…はぁっ…はぁっ…」

岸「え、しょう？」




「これだからアイドルは」

「遊びじゃないんだよ！」




平「や、、だ…はぁっ、ごめっなさいっ…はぁはぁっ…」



苦しい。
苦しいよ。

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