俺らが紫耀を守るから20

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平野side

平「ハァ…ハァ…」



始まって数曲終わったあたりから息苦しい。

酸素がうまく入ってこなくて頭がクラクラする。

熱が上がってきてるのがイヤってほどわかった。



岸「しょう大丈夫か？」

平「ハァッ…ぅんっ」

永「頑張れ。もうちょいでMCやから」


みんなも自分のことで精一杯なのに、俺のことも気遣わせてしまってて本当に情けない。




もう少しでMC…




MC…




あと少しなのにっ…




立っているのも辛い。
息が苦しい。




曲が終わった瞬間、もう限界だった。





ガタッ


バタンッ…



平「げほっ…はぁはあっ…ケホッ、ハっ…ハァハァ…」

ス「平野さんっ？！」

ス「大丈夫ですか？！」



必死に足を動かし、裏にはけた瞬間にその場へ倒れ込んだ。



平「ぃき…ハァッ…が、、でき…はぁっ、、はぁっ…」

ス「平野くん喋らないで！だれか酸素缶持ってきて！」




バタバタと走り回る音が聞こえる。


早く戻らないとっ…


MCが始まってるのに。
早くっ…









永「しょおっ！！」

平「ぅぅ…ひっ…はぁ…ケホケホッ…」

永「大丈夫やからな。落ち着いて。１人ちゃうから」




廉、、なんでここに。

横になっていた体をぐいっと起こされ背中をさすってくれる。




ス「酸素缶！持ってきました！」

永「貸してもらっていいですかっ？」

ス「はい！」

永「しょおー、大丈夫やでぇ。ゆっくり吸ってー、はいてー」



俺の口元にそっと当ててくれた。



平「れ、、はぁ…ん…もどって…、んっ…」

永「ほら、吸ってー…はいてー…」

平「けほっ……すぅ…ケホケホッ…はぁ…」



廉が来てくれただけですごく呼吸が楽になってく。



平「M…C…はぁ…戻らなきゃ…ケホケホッ」

永「みんなが繋いでくれてるから。しょおは今は落ち着くことだけ考えような」

平「…すぅ…ケホ…んっ…」



廉に背中をさすられ、やっと呼吸が楽になった頃にはもうMCの中盤。




永「ちょっとフラフラしてんな。おでこ触るよ」

平「んっ…」

永「結構熱上がってんな…すみません、水もらっていいですか？」

ス「はい」

永「しょお飲んで。脱水なってまうから」

平「んん…こくっ…」


入ってきた水が俺の熱い体の中を流れていく。



ス「永瀬くん、平野くん、戻れそう？」

永「しょお、いける？」

平「…(コク)」

永「俺が支えるから。いくで？…よいっしょ」



正直もう限界だけど、みんな待ってる。

俺は、、ステージに戻らないといけない。

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