俺らが紫耀を守るから20

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平野side

カ「平野くん、なんか元気ないね？」

平「えっ、あっごめんなさい」

カ「もう少し笑ってほしいなー」

平「はい！」



今撮影中なの忘れてた。

仕事中はちゃんと笑わないと、もう使ってもらえなくなっちゃう。









カ「オッケー！後半はすごいよかったよ」

平「すみませんでした。お疲れ様です」



なんとか撮影を終え、皆さんに頭を下げて控え室に戻る。

なんか…今日謝ってばっかだな俺。

朝はマネさんにも申し訳ないことしちゃったし、撮影ではスタッフさんにも迷惑かけて。

何やってんだよ…




平「はぁ…」



チラッと時計が目に入った。

恐怖の時間が迫ってる。


やだっ…時間が止まればいいのに。





コンコン


平(ビクッ！)

ス「あ、あの、衣装の返却をお願いしたいんですけど…」

平「えっ、、ああっ！着たままでしたね！すみません！」



びっくりした…
あの人たちかと思った。

って向こうからは来ないか…


急いで衣装を着替え、今日何回目か分からない「すみません」を口にしてまた楽屋に戻った。





コンコン

平「はい？まだ何かあり……ッ！！」

「よぉ！」



楽屋に来たのは恐れてた人たち。

まだ時間じゃないのに、、
向こうから来るなんて…

心の準備ができてない…



「迎えに来てやったのになんなのその反応」

平「ぁ…ありがと…ございます…」

「さっさと来い」

平「はっ、、はぃ…」



行きたくない。
心はそう叫んでるけど、行かなかったらどうなるかわからない。








・







「オラァッ！！」

平「ゔゔっ！！ゴホッげほっ！」

「今日うざったいプロデューサーにガミガミ言われてさー、ストレス溜まってんだよね」

平「はぁ…はぁ…げほげほ…」

「よかったー。おもちゃがいて笑」

平「がはっ！！ゴホゴホッ…いっ…」




痛いよ。
もうやだ…

なんでこんなことされないといけないの？

俺は、おもちゃなんかじゃないのに。



床に倒れたまま目の前が霞んでいく。
このまま気を失えた方が…




「おい。(グイッ)こっち見ろ」

平「うぅ…」

「まだ気失うんじゃねーぞ。こっちはまったく足りてねーんだから」

平「はぁ…はぁ……うぁぁっ！」




意識が飛んだ方が楽かもしれないのに、それすらも許されない。


俺、死んじゃうのかな。


今さらながら、自分で切った手首が疼き出した。








・







どれくらい殴られていたのか…

だんだんと男たちの声が遠のいていって、今度こそ俺は気を失った。

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