俺らが紫耀を守るから20

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平野side

苦しいけど、、あったかい…



平「げほっげほげほっ…」

中「紫耀ー、大丈夫だよー。ゆっくり呼吸しようなぁ」

平「ゲホッ…けほけほ…」



抱き起こされながら暖かいタオルを口に当てられてるおかげで、喉に居座っていたイガイガが楽になっていく気がする。



平「こほ……はぁ……れ、、ん？」

中「ふふっ…んー、、廉じゃないんだな」

平「んぅ…だぁれ…」

中「さぁ、誰でしょう？」

平「…けほ…」



誰かはわからないけど、いつも苦しい時、口にタオル当ててくれるのが廉だから、廉なのかなって思って。
なんか細い腕の感じも似てるんだけどな。



平「…んー…ふぁっ…」

中「眠い？」

平(コク)

中「咳も治ったし、明日に備えて寝ような」



そっと横にされて布団をかけてくれた。

あったかいな。
自分の体はなんだか熱いけど…



中「あっ、部屋から荷物持ってきとくか」



えっ、行っちゃうの？
俺残して？

どこにいくの？



平「ぁ…やだ…、、ゃ…」

中「あれ、動けな…あっ服掴んでたのね笑 俺いくの嫌なの？」

平「いかな、、で…」

中「仕方ないなぁ。大丈夫。紫耀のそばにいるから。ほら、これならもう離れないでしょ？」

平「ぅ…」



布団の中でぎゅっと手を握ってくれた。



中「寝ちゃいな」

平「けほっ…ずっと、、いる？」

中「いるよ。当たり前でしょ」

平「へへ…」



頭をよしよしされてなんだか嬉しい。

安心感から、そのまま夢の中に落ちていった。









・









中「紫耀、起きれる？」

平「ん…」



優しくトントンとされた感覚で意識が浮上し、目を開けると健人くんがいた。



平「…あれ？…健人、くん？」

中「ん？おはよう。んー…まだ熱はあるなぁ。今しんどいところある？」

平「…しん…どい？」




あれ、ここどこだっけ？



あ、ホテルの部屋か。



中「熱測ってみよっか。ちょっとはさむよ」



脇に体温計を挟まれ、寝転びながら健人くんをじーっと見つめてたらピピピッと音がした。



中「ちょっとごめんね。あー、うーん…今日でロケは終わりだからなんとか夕方まで持てば…寒気はある？気持ち悪いとかは？」

平「なぁい…」

中「ないね。じゃあこれ以上は上がらないと思うから、今日だけ俺と頑張ろう」



がんばる？
なにをー？


んぅ…
なんだっけぇ…



中「紫耀ー、体起こすよー」

平「ほぇ？」


そのまま体がふわっと持ち上がり、その揺れとぬくもりにホッとしてまた目を閉じた。

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