俺らが紫耀を守るから9

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平野side

平「ケホッ…ゲホゲホッ…はぁっ…」


しんどい…
さっきよりも全然しんどい。


でも病院なんて行かない。
行ってたまるか！



岩「しょお、咳辛いね。ゆっくりスーハーしてみて」

平「ケホケホッ…ハー…ケホッ、、…」



玄樹が背中を撫でてくれて、だんだんしぶとい咳が治まってきた。

それで安心した俺がバカだった。




岩「いいよ！」




えっ、いいよ？




永「よっしゃ、ひょいっと」



突然持ち上がった体。
俺は状況が理解できず頭の中が真っ白。



岸「マネさん、前に車つけてくれてるって」

高「俺、しょおの保険証持っていくね！」




これって、、これってさ、、、

病院行きッ…！！




平「やだっ…やだぁぁぁあっ！！はなしてぇッ…ゴホゴホッ…れぇんはなせぇっ…ゲホッ」

永「バタバタしやんのっ！暴れたら余計熱上がるで！」



そんなのどうだっていいもん！
病院なんて行かないッ！

行ったっていいことないもんッ！！



平「ふっぅぅ…やぁだぁぁっ…やぁぁ…ふぇぇ…やぁぁあ…」




今の俺にできること。
とりあえず手足をバタバタさせて泣き叫ぶ。

以上。



平「はぁ、、はぁっ…ぅぅ…」

永「ほらしんどなったやろ？……いいんかなぁ？これ以上熱上がったらもしかしたら入院かもしれへんな。薬だけですむはずやったのに、しょおが泣き叫んで暴れて熱上がったから多分入院やわ」

平「ぇ…にゅ、、ぃん？」



そんな、、そんなのいや…
入院なんて…



平「うっ、ゔーーーっ…やぁだぁぁ…ヒック…うぇぇぇ…」

岩「こら、れん！あんまりしょおをいじめないのっ！大丈夫大丈夫。ほら涙拭いてあげるから泣き止も？」

平「はぁっ、、はぁっ…ふぇぇん…にゅ、、ぃん…やぁだぁ…」

永「しょおごめんごめん。入院しないからな。そんな泣いたら目ポンポンなってイケメンが台無しやで」

岩「れんのせいでしょっ！」


とにかく涙が止まらなくて、廉の胸で泣き続けてる間に運ばれていたらしく、気づけば車の中。


平「いかなっ…かえるぅっ！うわぁぁん…かえるっ、、かえるのぉぉ！ゴホゴホッ」

高「しょお落ち着いて」

神「熱上がっちゃうからね」

平「はぁはぁ…しんど…ぃ…はぁっ…」


さっきよりも頭がクラクラして目の前が霞む。

熱は上がってるんだろうけど、このままだったら入院ッ…


でも熱で蝕まれたこの体には、もう暴れる力なんて残ってなくて、廉に抱えられてトントンされるのと車の揺れで、気づけば夢の中だった。

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