俺らが紫耀を守るから9

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平野side

目の前で起きていることは現実なのか…


落ちてきた機材の下に、、



岸「海人ッ！！」

永「おいっ海人ッ…しっかりしろっ！！」

ス「きゅ、、救急車呼べっ！！急げッ！！」



みんなが慌ただしくなって、必死に機材を動かそうとしてる。


なんでだろ…
俺の耳には、、何も音が入ってこないんだ。






神「しょう！！大丈夫かっ？！」

岩「しょおっ？！足怪我してるッ」


岸「俺は救急車に乗ってくからみんなもすぐに来て！」

神「わかった！」



救急隊の人が海人を運び出して、岸くんが慌てて出ていった。



岩「しょおっ俺らも行こうッ」

神「足怪我してるから俺の背中に乗せて」

永「いくでッ…せーーのっ！」



力の入らないこの体は、知らない間に背中に乗せられどこかに移動してる。

俺、どうしてしまったんだろう。



海人の俺を呼んだ声だけが、ずっと頭に響いて鳴り止まなかった。









マ「動くよ！」


マネさんの車で急いで病院に向かう。



神「しょう、足の止血しよう。少し我慢してね」



ボーッと座る俺の足を、神がタオルでぎゅっと縛った。



岩「血、止まらない…」

永「病院着いたら診てもらおう」



全然痛くない。

いや、、、



今の俺には痛みなんて感じないの間違いだ。









岩橋side


神「しょう？しょうのせいじゃないからな」

岩「しょお、、お願いだから何か答えて？」



さっきから様子がおかしい。


何を話しかけても無反応で無表情。

まるで、同じ空間にいないみたいに。



岩「海人ならきっと大丈夫。絶対に助かるから」



マ「着いたよッ」

神「乗せて！」



みんな紫耀のことも心配だけど、いまはそれよりも海人だ。
また紫耀を神の背中に乗せ駆け出した。



岩「岸くんっ！！」

岸「みんなッ！」

永「海人は…？」

岸「……」


岸くんは目を伏せ、手術室の方を振り返った。

手術中のランプが嫌な光を放っている。



岩「海人…」




お願い海人ッ……
絶対に戻ってきて…




神「…しょう、足の手当てしてもらおう」

岸「えっ、しょう…足どうしたんだっ？！」

岩「地震で落ちてきた破片で切っちゃったみたいなの。それに、、なんか…」



みんな紫耀を見て黙った。
きっと岸くんも気づいたんだろう。

明らかに様子が変だって。



神「しょう行こうね」


神は紫耀をおぶったまま廊下の向こうに消えていった。


永「あいつ、、大丈夫かな」




こんなことになるなんて、、思いもしなかった

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