俺らが紫耀を守るから9

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高橋side

朝目を覚ますと、真剣な顔をした玄樹くんと岸くんがいた。


岸くんの真剣な顔には慣れてないからか、少し笑いそうになったことは心の奥に留めておこう。



高「どうしたの？」

岸「海人、しょうに会いたい？」

高「えっ…？」


そんなの、、会いたいに決まってんじゃんッ！

俺ずっと言ってたよね？会いたいって。
会わせてって言ってたよね？
なんで今更そんなこと聞くの？
どうせ会わせてくれないくせに、会いたくてたまらなくなっちゃうじゃんかッ…


俺の顔を見て何かを察したのか、二人は俯きながら話を続けた。


岩「実はね、しょおをこの部屋に連れてこようと思うんだ」

高「えっ…会えるのッ？！」

岸「ああ。でも一つお願い聞いて。どんな状態のしょうを見ても普通に接してやってほしい」


どういうこと？
どんな状態でもってなに？
普通に接する？そんなの当たり前だよね？

二人の言ってることの意味がわからなかったけど、とりあえずコクって頷いておいた。









岩「もうそろそろだと思う」

じんから連絡が来たらしく、まもなくここに紫耀がやってくる。
やっと会えるんだ。


嬉しい気持ちの反面、怖いっていう思いもすごく強かった。

俺はどんな姿の紫耀でも受け入れられるのだろうか。
いや、受け入れられるに決まってる！
だって大好きなんだから！

岸くんが体を起こしてくれて、壁にもたれかかりながら来るのを待った。






コンコン
神「入るよ」ガラッ


扉が開いて、じんが入って来た。
じんが抱えてるのは、、、紫耀？


高「しょお？」



俺が声をかけた途端、紫耀の体がビクッと反応した。
そして恐る恐るこちらに向けられた目。



平「…ぃ、、と…？」



小さくてほとんど聞こえないくらいだったけど、俺にはちゃんと届いたよ。


みんなの顔を見たら優しく微笑んでくれていて、なんだか緊張も解けた気がしてまた紫耀に向き直った。



高「しょお、無事でよかった。会いたかったんだよ」


じんはそっとベッド脇の椅子に紫耀を座らせ隣で体を支えている。

一人で座れないくらい弱ってるんだ。
確かに顔色はひどいし、目の下の隈、血色のない唇、少し痩せた頬、俺なんかより病人なんじゃないかと思うほどだった。


高「しょお大丈夫？」


紫耀は動揺しているようで、さっきから目も合わない。


高「ねぇしょお、こっち見てっ…岸『海人』…あっ、ごめん」


動揺してるのは俺の方だ。
普通に接するのなんて簡単なはずなのに。

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