俺らが紫耀を守るから11

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永瀬side

すぐにタクシーを呼び、高熱でフニャフニャの紫耀を抱えて飛び乗った。


手足ぶらんぶらんやし、寝てるんか気を失ってるんかわからんし、早よ病院連れてかな。





岸「あざっす。これで！」



優太がタクシー代を払ってくれて病院に駆け込む。




永「あのっ、さっき電話した永瀬です！」

看「あっ、永瀬さんですね！ではこちらへ」



看護師さんの後ろを紫耀を抱えたままついていき、処置室へと通された。



看「そのベッドに寝かせられますか？」

永「あっ、はい」

岸「俺支えてるから下ろして」

永「サンキュ、せーの」



優太が紫耀の背中を支えてくれて、そっとベッドに下ろす。

紫耀はもうぐったりで起きる心配はなさそうだからそれはいいけど、体が熱すぎる。

ほっぺは真っ赤やし、目はぎゅっと瞑ってて。



看「熱が高いですね…」



看護師さんが見せてくれた体温計には「４０.１」と出ていた。



岸「えぇぇ…。家で測った時はまだ４０度のってなかったのに…」

看「もうすぐ先生が来ますので。毛布かけておきますね」

永「ありがとうございます」




看護師さんが出て行って俺らだけになった室内。




永「よくこんな状態で仕事やろうとしたな…」

岸「ほんとだよな…これは無理だろ」



ほんま俺らオフでよかった。

マネさんが連れて帰って来て、もし今頃家で一人寝てたらと思ったら怖い。




ガラッ

医「お待たせしました。熱が４０度あるので点滴しますねー」


入ってきた先生は呆然とする俺らには目もくれず、テキパキと処置を始めた。

そして気づけば終わっていて、俺らの前の椅子に座って俺らの方に向き直った。



医「おそらく疲労から来た高熱です。かなり免疫力が弱くなってますね。他の病気に感染する可能性もありますので、看病する際は部屋の環境など、衛生面には重々気をつけてあげてください」

岸・永「「わかりました」」

医「点滴終わったらお帰りいただいて大丈夫ですよ」



先生はバタバタと部屋を出て行った。




岸「先生忙しそうだな」

永「さっき看護師さんに呼ばれとったしな」



点滴が終わるまでの間、俺らは特に話すこともなく紫耀の顔を見つめながら大人しくしてた。


ほんましんどそうや。
疲労で４０度ってどんだけ無理してたん。

体弱いくせに人一倍忙しいから。
頑張り屋なせいで無理しすぎて体調崩すんは昔からやし。



看「点滴外しますねー」



点滴が終わり、ぐったりした紫耀を抱えて家に向かった。

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