俺らが紫耀を守るから11

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岸side

ほんとにわかりやすい。この２人は。
バカなおれが言うんだから間違いねーわ笑

よしっ、１人づつ片付けるか。



岸「れーーーんっ！」

永「…なんなん？」



隣に行くと、顔を逆側に向けて不機嫌感満載の声。

ふはっ…おもしれぇ。



岸「別になんもねぇけど」

永「じゃああっち行ってや」

岸「やだ」

永「意味わからん」


悪態ついてても顔は悲しそうで。
自分にイラついてるんだろうな。



岸「れんって分かりやすいよな」

永「優太に言われたないんやけど」

岸「どうせしょうのことだろ？」


俺がそう言うと、目をまん丸にしてこっちを向いた。


永「なんで？」

岸「ずっとそうだから」

永「は？どう言う意味？」


俺さ、２人と出会った時から感じてたんだ。
紫耀と廉には周りが踏み込まない空気感があって、お互いを信頼しあってる。

どちらかが落ち込んでたら一緒に落ち込んで、どちらかが嬉しそうだったら一緒に笑ってる。

あーー、２人は連動してるんだって思ったんだよね。


それは恐らくお互い気づいてない。
よく動きがシンクロしてることも。

俺に気づかれるって相当だから笑


岸「れんが落ち込むことないんじゃないの？だって何も悪くねーじゃん」

永「はぁぁ……ちゃうねんって。俺はしょおの保護者的立場やねん。いつも様子を観察して、体が弱いから体調にも気をつけてやらなあかんのに…」


ソファの上で体育座りしていた廉は、膝の間に顔を埋めた。


ポン
岸「れん、お前はちゃんとしょうのこと見てると思うよ。俺らが気づかない変化にもよく気づくし、実際しょうだってれんには身を任せて甘えてるじゃん」

永「優太…」

岸「れんがそんな風に落ち込んでたら、しょうはきっと悲しむんじゃないかな」

永「そうやんな……ごめん、、ありがとう」


廉にお礼言われるとは笑
でもよかった。





次は海人だ。



岸「かーいと」

高「岸くんうざい」



こっちもやべぇーな笑



岸「ひでぇー」

高「岸くん、俺さ、、いつもしょおに助けられてるのに何もしてあげられてない。今日だって何も気づかず水買いに行って…」

岸「海人知ってる？海人がしょうに絡んでる時、あいつほんとに楽しそうに笑ってるんだよ。それは海人の力なんじゃない？」

高「岸くん…、でもそれだけじゃ…」

岸「いいんだよ、それで。いつもの元気な海人がしょうには必要なの」

高「おじぃ、ありがと」

岸「お、おじ……どういたしまして」



もうこの２人は大丈夫だ。

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