俺らが紫耀を守るから5

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永瀬side

胃腸炎は吐き気の他に下痢もあるらしいけど、紫耀の場合は完全に吐き気オンリーって感じ。

下痢も嫌やろうけど、吐くのは体力使うからかわいそうやわ。



平「はぁ…はぁ…」

永「おさまったな。リビング行こか」


ぐったりした紫耀の体を抱え上げた。

こいつ、こんな軽くなかったのにな…




ソファに下ろして毛布をかける。


永「寒くない？」

平(コク)

永「数時間前に薬入れたからそろそろ効いてくるはずやし、もうちょい頑張ろな」

平(…コク)



もう頷きしかせぇへんくなった。
相当しんどいんやな。

いつも紫耀は体壊すと長引いてまうから。



海人が新しい冷えピタを持ってきてくれて、おでこに貼ってやる。


永「少し寝な」


そのままお腹をトントンすると、すぐに寝息が聞こえてきた。



紫耀の寝顔…
やっぱ頰とか痩せた…
治ったらいっぱい食わせないと。





ガチャ
神「布団替え終わったよ」

永「サンキューな」

岩「しょおどう？」

永「吐き気はおさまったみたい。今眠ったわ」

岸「かなり体力使っただろうからな」


みんな悲しげな顔で紫耀を見てる。
早く薬が効いてほしい。

ほんま願うはそれだけなんよ。


しばらくソファで寝かせたまま、俺らはコーヒー飲んだりしてる。

やっと薬が効き出したのか、紫耀も楽そうになってきて。


高「顔の赤み、マシになってきたね」

永「ほんまやな」


よし、じゃあ試してみよか…。

永「ふぅ…」




ゴクッ…




永「(パッ)…よっしゃぁッ！！」


４「何度何度っ？！…やったぁぁ！！」




体温は『３８.１℃』




神「やっと下がってきた！」

岩「岸くんの座薬のおかげだよ！」

岸「まじでよかったぁ…」



まだ高いけど、８度後半から９度台が続いていただけに俺らはめちゃめちゃ喜んだ。

ほんまによかった。



永「しょお、よかったな」


ピンク色のほっぺを優しく撫でた。


きっと明日にはかなり下がってる。
もう少しの辛抱やで。



永「俺、ベッドに連れて行ってくるわ」

岸「おう。よろしくな」



軽くなった紫耀をひょいっとお姫様抱っこ……は、やっぱさすがに無理やったから、普通に抱っこして部屋に連れて行った。


抱っこしてる間も、俺の耳元で「スゥスゥ」と気持ちよさそうな寝息が聞こえてきて安心する。


だって苦しそうな姿しか見てなかったから。




ベッドにおろして、寒くないように毛布でしっかりと包む。


永「しょお、俺がついてるからなぁ」



早よ治そうな。

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