俺らが紫耀を守るから4

そのあと ページ49

永瀬side

事件から2ヶ月がたった。


紫耀の傷はだいぶ良くなって、仕事にも復帰している。


精神的な面も事件後と比べたらかなり安定した。




平「ただいまー！」

５「「おかえり！」」


平「いい匂い〜。カレー？」

岸「正解ー！もうできるからな」



紫耀が匂いにつられてふらふらとキッチンへ。




永「あっ、しょおッ！まだあかんッ…！」



俺はキッチンに向かった紫耀を止めたけど、間に合わんかった。




止めた理由は…






平「あ…」






優太が包丁を持っていたから。





平「…あっ…、、はっ、、はぁはぁ…はぁ…くるし…、いき、、が…、はぁ…うっ…(ガクッ)」


永「しょおっ！！」


包丁を見た途端、過呼吸を起こし膝から崩れ落ちてしまった紫耀に駆け寄り、背中をさする。



そうなんや。

やっぱり刃物を見ると思い出すみたいで、過呼吸を起こしてしまう。

仕事の時は、撮影でそのようなものを扱うかどうか、俺らやマネさんが十分に確認して気をつけている。



ただ思わぬところにトラップがあって。


スタッフさんが、現場でカッターを使っていたりしても、紫耀は反応してしまう。

そこまでは気が回ってなかった。


全員での仕事の時は俺らが、一人の仕事の時はマネさんが寄り添うようにした。



その方が俺らも安心やし。



それに、あんなに料理好きだった紫耀は、あれ以来料理ができなくなってしまった。



それだけあの事件は、俺らの中に深く刻み込まれている。



岸「怖がらせてごめんな！もう持ってないから」

岩「しょお怖かったね。もう大丈夫だよ」

高「俺らがそばにいるからね」

神「とりあえずソファの方行こう」


俺らで支えてリビングのソファに座らせ背中をさすり続けていると、呼吸は元に戻った。




平「みんな…ごめん、ね…」

永「謝る必要ない。しょおは何も悪くないんやから。俺らがちゃんとそばにおるから、しょおは一人やない」

平「うん」




みんな一緒なら大丈夫。

少しづつでいいから、克服していこうな。





end
ーーーーーー

『通り魔』編、完結しました。


リクエストをくださった はるきさん、いかがでしたか？

なかなか設定が難しく、話の展開から所々ご要望とは変わってしまいましたが。

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最後までお読みいただきありがとうございました。

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