俺らが紫耀を守るから51

4 ページ16

永瀬side

永「顔洗いに行ってくるか」


まだ朝方でみんなは寝てる時間やけどなんとなく顔洗いたくて、そーっと紫耀の手を離そうと試みる。


そーー…


起こさんようにゆっくり…


平「……」

永「…ゆっくり…」

平「…ん、、れぇん？」

永「…あ…、ごめん起こしちゃったか」


気をつけてたんやけど起こしてもうた。


平「…ん、、けほけほっ」

永「体調どう？しんどくない？」

平「……ん、、ちょっと、、体がだるいくらい」

永「そっか。まだ熱はあるから今日は寝てような」

平「…うん」


この感じやったらもう手は離してええよな。

そもそも紫耀、熱でいまポヤポヤしてるから俺と手握ってることにも気づいてないみたいやし。


永「…じゃあ俺、、平『え…』…ん？なに？」


手を離したらまた掴まれた右手。

え？気づいてたん？

てか、なんで？


永「しょお？あの、、手…」

平「……繋いでて…」

永「え？」

平「離したくない…」


えっ！めずらしい…
紫耀がそんなこと言うなんて。


平「…手、握ってて…」

永「えっあっ、、わかった」


力はないんかキュッと掴んでるだけやけど、熱々の手が確かに俺の右手を掴んでる。


平「…げほっ……んー…」

永「……」


なんか、、気まずいんやけど。

えっ、これ俺どうしたらええん？


平「……れぇん」

永「ん？どした？」

平「…もっと、、こっちきて…」

永「もっとこっち？」


ちょいちょいってしてくるからさらにそばに寄れば、俺の手を強めに握って赤い顔でニコッと笑った。


なに…めっちゃかわええんやけど。


紫耀が可愛く見える。


平「……れん、、そば……に…いて…」

永「うん、、わかった」


俺がそう返した時にはもう目を閉じて眠ってた。


えっと、焦ってるの俺だけ？

めっちゃ焦ってるけど、、


だってこんな甘えてくることないし…

まぁ熱高い時はたまにあるか。


平「…はぁ……はぁ……」


少し苦しそうな寝息だけが聞こえてきて、これじゃ離れられへんしってことでしばらくその寝顔を見つめてた。


永「……ふぁ…」


なんか、紫耀の寝顔見てたら眠くなってくるわぁ。


平「…んん……れぇ……」

永「なに笑 夢にも俺が出てるんか？」

平「…へへ…」

永「ぶっ、、笑ってるし」


こいつは寝ててもなんか飽きひんっていうか、おもろいやつやな。


永「早く、、よくなろうな…しょお…」


そのままベッドに頭を乗せ、紫耀の無防備な寝顔を見つめてる間にまた眠っていた。

5→←3

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す