俺らが紫耀を守るから43

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平野side

平「謝ってください」

「マジでなんなのお前っ！」



店員さんが理不尽に怒鳴られてる姿を見て、居ても立っても居られずに何も考えないで飛び出てしまった。


だってさ、こんなのおかしいもん。
許せないもん。



平「グラス落としたのはあなたなんですよね？店員さんは悪くないですし、そもそも大きな声で騒いで周りの方の迷惑も考えられないあなた達に非があると思いますけど」

「なんだとっ…」



一度口を開くと止まらなくて、淡々と言葉を並べていった。



「お前っ、調子に乗るのもっ…」

客「なに喧嘩？」

客「警察呼んだ方が良くない？」



そのうち周りのお客さんがざわざわし始めて、この人たちも自分達が視線を集めていることに気がついたようだ。



「くっそ…」

「てか、、こいつ、平野紫耀じゃね？」

「あっそうじゃん！！」

岸「やべっ…！ちょっ、、行くぞ！！」



岸くんに腕を引っ張られ、お会計をして逃げるように店の外へと出てきた。



平「あっ、、岸くん…ごめん」

岸「たく、、」



迷惑かけちゃった。


しかも俺だってバレちゃったみたいだし、やばいかな。



岸「平野紫耀だってバレてたから広まったりしなければいいけど…」

平「…うん」



一応マネさんに報告しといた方がいいかな。

いや、余計な心配かけたくないしやめとこ。



平「大丈夫だよ」

岸「…まぁ…うん」



その日は岸くんにも謝って２人で帰路に着いた。







・






岸「しょうー！」

平「ん？あっ岸くんお疲れ」



それから数日後、夕方薄暗くなってきた頃にようやく仕事が終わり、家から近いスタジオだったこともあって歩いて帰っていると岸くんが後ろから走ってきた。



岸「仕事終わり？おつかれ」

平「うん、岸くんは？」

岸「俺はコンビニ行ってたんだ」

平「あっそうなんだ」



他愛もない話をしながら道を歩いていると、後ろから車が走ってくる音がして２人で端に寄った。



キキッ



平「え？」



俺らの前で止まった…？

なんで？



通り過ぎるかと思っていたら目の前に止まった黒いバン。



岸「なんだろ」

平「…うん」




ガチャ


平「…えっ、なにっ、ちょっ、やめっ…！…うッ…！！」

岸「えっ…おいっ、しょうっ！！！」



黒尽くめのガラの悪そうな男たちが降りてきたと思ったら両腕を掴まれて、気がついた時には後ろから殴られていたらしい。



岸くんの声を遠くで聞きながら、体は前のめりに倒れていって意識が遠のいた。

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