俺らが紫耀を守るから42

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岸side

岸「…はぁ…」



目が覚め仰向けに寝転がった。


ここ数日全く同じ景色。

なんの変化もない天井だけが見える。


自分の部屋で、外に出るわけにはいかないし、トイレには行くけど、お風呂も今のところ熱があって入れてないからじんが体を拭いてくれてる。



岸「けほっ、、俺、迷惑かけてるなぁ…」



嫌な予感はしたんだ。

夜中突然喉が痛くなって、俺風邪かもしれないっていう考えがよぎって、念のため薬を飲んであったかくして寝たのに。

朝になったら高熱。



岸「うーー…だるっ…」



でもまさか…陽性なんて…

マジでみんなに申し訳ない。




なんか静かだけど、もうみんな起きてるのかな。

俺のせいで仕事を休んで検査も受けるってじんが言ってた。

最悪だわ、俺。




コンコン

岸「…はい」


ガチャ

神「岸くんおはよ」

岸「おう…じん…」

神「どう、体調は？」

岸「ん、ちょっとだけマシなったわ」

神「そっか」



毎回フル装備に身を包んだ神が部屋にきてくれる。

こうやって誰かに会えるだけでかなり心が癒されてるからマジで感謝。

みんなからはメッセージが届いたりして、俺は一人じゃないんだなって感じられる。



神「俺ら今から出かけるんだけど一人で大丈夫？」

岸「…え？どこに？」

神「検査」

岸「…あっ、、そうだったよな…。ごめんな」

神「もー、謝らなくていいって言ったでしょ？全然気にしなくていいからね。じゃあ行ってくるからちゃんと寝てるんだよ」

岸「ああ、気をつけてな」



神はニコッと微笑んでから部屋を出て行った。

まぁマスクとサングラスであんまりよく見えなかったけど。


俺もせめて熱だけでも下げないと。


目を閉じるといつのまにか眠りに落ちていた。





永瀬side

永「準備できた？」

高「うん。いけるよ」

岩「…ちょっと待って…」



みんなそれぞれ支度を終え、再びリビングに集まってくると、朝から全く変わっていない塊が一つ。



永「しょお、着替えようや」

平「……無理」

岩「大丈夫、俺らもいるし」

平「(フルフル)やっぱり俺無理……怖いっ…行かないっ」

高「しょおー…」



検査がやっぱ怖いみたいで、イヤイヤが始まってしまった。
予防接種の時もこうなるからなぁ。

毛布をぎゅっと握ったまま涙を溜めた瞳でフルフルと首を振っている。



岩「すぐ終わるよ？ほんとにちょちょっとやったら終わるから」

平「…だって…鼻にっ…綿棒っ…」

岩「あー…」



ん？

鼻に綿棒？

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