俺らが紫耀を守るから42

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神宮寺side

神「れん、どうかした？」

永「…いや」

神「ん？」



リハ中、突っ立っている廉に声をかけた。


その視線の先には、、紫耀。



神「しょうが…どうかした？」

永「いや、どう思う？」

神「どう思うとは？」

永「じんいっつも一緒におるやん？なんか変やなとかない？」

神「えー、変なとこ？」



そう言われてもなぁ。

変なところなんて特にはないと思うけど。



神「んー、最近忙しそうだなぁって思うくらいかな」

永「やっぱええわ」

神「えっ、れん？」

永「なんでもなーい」

神「なんだよそれー」



この時は、廉のやつ変なのって思っただけだった。


その廉の嫌な予感が当たってるなんて思いもせずに。





ス「じゃあ次の曲かけて！」

岸「次はー、立ち位置がここだから…」

高「岸くんはこっち！」

岩「もー岸くんさっきもだったじゃん」

岸「いやそんなことねぇって！」



みんなでワイワイとリハをやっているのはいつものこと。


でもいつもと違うのは、その中に紫耀がいないっていうこと。


隅の方に座っている小さな背中。



神「しょう」

平「ん？」

神「疲れた？」

平「えっ、なんで？」

神「だっていつもは岸くんたちと騒いでるのに今日はおとなしいから」

平「…そうかな。ちょっとだけ疲れたなぁって思っただけだよ」

神「そっか。いまお前忙しいんだもんな」



ドラマも決まり、これからツアーも始まるし、最近はCDの宣伝やらCMの撮影やら休みがないみたいで、最後に紫耀に家の中で会ったのはいつだろう。



神「無理はするなよ？しばらくは俺ら出番ないみたいだし少し楽屋戻って休もうよ」

平「…えっ？大丈夫だよ」

神「いーから」



無理やり腕を引っ張って楽屋まで戻り、一緒にソファに座った。



平「ふぅ…」

神「顔がお疲れだね」

平「そう？んー、ちょっと寝ようかな」

神「ん、そうしな」



横になったのを確認し、俺はそっと立って椅子に移動した。


みんなにも言っとくか。
紫耀が楽屋で寝てるからって。


じゃないと賑やかに帰ってくるのは目に見えてる。
特にじいまごあたりがね。




平「んん…」

神「ん？しょう？」

平「……もう…っ…やだ…」

神「え？」



近づいて覗き込むと眠っているようだった。


じゃあ今のは寝言？


「もうやだ」って、言ったよね？



紫耀が何を抱えているのか、俺にはわかってやることができなかった。


お前は俺たちに「助けてほしい」って、手を伸ばしてたんだよな。

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