俺らが紫耀を守るから42

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永瀬side

高「あっ！！」



バサっ



神「海人なにやってんの」

高「ごめんっ、しょおのカバン落としちゃった！」



海人が紫耀のカバンを落とした。

ただそれだけやったのに……



高「…え」

岸「……んだよ……これっ…」



大量の薬が入っていて、みんな言葉を失った。



永「…」

神「…こんな大量の…」

岩「なんの薬なのっ？」



全員動揺が隠しきれなくて、ソファで何も知らず眠っている紫耀に目を向けた。

たしかに最近調子が悪そうで、今日も会ってすぐ疲れてるんやろうなって感じたし、かなり痩せてたし、不調なことは気づいてたけど、こんな薬を飲むほどやったってこと？



高「……しょお……こんなに飲んだらっ…逆に体壊しちゃうじゃん…」



神が紫耀を起こし、俺は居ても立っても居れずに問い詰めた。


紫耀は俯いたまま何も言わへん。

だんだんイライラしてきて声を荒げてしまい、優太に止められた。



黙ってた紫耀にも腹立ったのは間違いないけど、気づくことができなかった自分にも腹が立ってる。


なんか変やとはわかってたのに、なんで放置したんや。

大丈夫っていう紫耀の言葉を、なんで信じたんや。



岸「リハ、、行こう」



スタッフさんが呼びにきて、もちろん仕事を放り出すわけにはいかない。

みんな集中なんてできるわけなかったけど、イライラをぶつけるようにリハに力を入れた。

紫耀は暗い表情のまま相変わらずゆっくりな動きで移動しとって、睨みつけるかのように気付けば紫耀を目で追っていた。




平野side

平「はぁ…はぁ…」



リハが再開し、俺のせいでかなり暗い気まずい空気になってる。

スタッフさんたちもおかしいって気がついてるみたい。
そうだよね。



やばい、本格的に体がキツくなってきた。

あんなに寝たのにどうして。



少し踊るだけで息が切れる。

ライトの眩しさで眩暈がする。



平「…うっ…」



なんとなく吐き気までもが込み上げてきて、慌てて口を抑えた。


こんなとこで吐いたらダメだ！
スタッフさんたちもたくさんいるのに！



しばらく深呼吸をしているとなんとか落ち着いた…



ははっ、、バカだなぁ俺って。


みんなに隠したいって言ったくせに結局バレちゃってるし、体調不良も気づかれてるし、それなら正直にしんどいって言えばよかったじゃん。



いや、それができたら苦労しないのか。




平「…ﾊｧ…あ、れ…」



時間が経つにつれ霞む視界。

だんだんみんなの姿すら歪み始めた。

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