Black and White 3 【名探偵コナン】

No.93 ページ3

車内で鳴り響く携帯のコール音。


「千晴さん？すみません……電話出てもらってもいいでしょうか？」
「え……はい」



「もしも……」
『バーボン？』
まさか、電話の相手がベルモットだとは思わなかった。
「……バーボンじゃないわ」
『あら……その声は、ノアじゃない……どうしてあなたが？』
「バーボンは運転中よ……」
『あぁ……そうだったわね』
「で？ベルモットの用件は？」
『まぁ……あなたにも関係のない事じゃないからスピーカーにしてくれるかしら？』
「ええ……」
ベルモットに言われるがままスピーカーにした。私にも関係のある事とはなんだろうか……



「なんです？ベルモット」
『さっき聞くのを忘れていたんだけど何なのよ、楠田陸道って……組織の一員だったらしいけど』
ベルモットは楠田を知らない……？
『コードネームも与えられてない男が拳銃で自分の頭を撃ち抜いたからって……何だっていうの？』
ベルモットは組織の中でも幹部に値する……末端の構成員のことなど知る由も無いのだ。
「拳銃で自分の頭を撃ち抜く時……あなたならどうします？」
『そうね……銃口をこめかみにあてて……』
「そう……弾痕は頭蓋骨にしっかり残る……たとえ遺体が燃えようと……」



何を言っているの……バーボン。
『どういう事よ』
「いましたよね？楠田の消息が途絶えた頃……時を同じくして頭を撃たれて焼かれた男が」
『ま……まさか⁉』
私も気付いた、彼の言いたいことに。
「FBI捜査官……赤井秀一」
『まさかあの男が生きてるっていうわけ⁉』
だから楠田陸道と赤井秀一に繋がりがあったのね……
「ええ……僕の推理が正しければ」
この事実……私が零さんと一緒にパズルのピースを完成させるならばこの事実はもっと早くしておくべきだった……ベルモットからの電話のついでに知る事になるなんて皮肉だわ。



『フッ……残念だけどその推理は的はずれよ。だってあの男の死亡は確認されているんだもの』
「死亡確認？」
組織が殺したのなら確認なんてされるわけが……
『ええ……しかも確認したのは日本警察でそれを確認させたのはFBI』
日本警察……FBIはこの我々日本警察を欺いたということなのか？


『それに前言ったわよね？_________

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