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No.107 ページ17

「聞いて驚くなよ……組織で……あの黒に染まった組織の中で君は過ごして居たんだ」
「今、なんて……」
自分の耳を疑った。一度その考えがよぎったことはあったが、まさか……あの組織の中で、あの二人の、NOCの娘であるこの私が……赤井秀一の言っている意味が一欠片も理解できない。



「じゃあ私は、警察として潜入する前にあそこに、あの組織の中に入った事があるという事なの?」
「あぁ、その通りだ」
考えれば考える程恐怖が募る……じゃあ私はもう既にジンやベルモットに小さい頃会っていたのか……私の小さい頃を知ってるのか……顔を知られてるのだろうか……私があの二人の娘だと……バレているのか?普通組織にはNOCなのだから娘まで組織に居らせる必要はないだろう?
「組織に既に私の顔が割れてる?」
頭は予想以上に混乱していた。
「いや、いくら組織でも十年も経てば顔は分からんだろう」
「違うわよ。私の小さい頃じゃなくて、あなたが察知した様に親と目つきが似てるとかそういう事よ」
「奴らは裏切り者やましてやNOCの事など覚えとらんだろう。記憶から完全に消されてるだろな。それも十年も経てば」
「で、でも」



バレればこれまでの努力も全てが水の泡……もちろん私を拾って来て、さらに同居までしている零さんまでもが疑われる……零さんの約五年間もを水の泡にしてしまう……2人とも殺されるかもしれない。



「心配するな。俺はラフロイグから直接お前の首筋に薄い線が入っているという事を聞いたんだ。だから君が娘だと分かった。ラフロイグとモンラッシェは優秀な捜査官だった。組織の奴らに無闇矢鱈と娘の事など話さんだろう」
そうである事を願いたいが……
「じゃあ、そもそもなんで両親は私を組織に居らせたのよ……極力家庭を巻き込むのを避けるのがこの世界での暗黙の了解じゃない」
「ここからがこの話の本題であり、君が知りたい事に直結する事だよ……」
湯気が上がるのがおさまった紅茶をのみ、ゆっくりと赤井秀一が口を開いた。

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chiharu(プロフ) - Aliceさん» 見逃していました(汗)修正しておきます。ありがとうございます( ´ ▽ ` )ノ (2017年5月7日 13時) (レス) id: a4bdbc390b (このIDを非表示/違反報告)
Alice(プロフ) - 敬語を使う方がが←誤字です (2017年5月7日 3時) (レス) id: 1a1e66043f (このIDを非表示/違反報告)
chiharu(プロフ) - NANAさん» NANAさん初めまして!ありがとうございます。ドキドキしてもらえて嬉しいです♪これからもがんばりますのでよろしくお願いします。 (2017年3月14日 20時) (レス) id: 0fc392f71f (このIDを非表示/違反報告)
NANA - ドキドキしながら読めてとても面白かったです!続き読めることを楽しみにしています♪ (2017年3月13日 14時) (レス) id: 6ca7b4b0b3 (このIDを非表示/違反報告)
chiharu(プロフ) - みゅーさん» みゅーさん初めまして( ´ ▽ ` )ノお話を読んで下さってありがとうございます!最高だなんて…本当に幸せです♪嬉しいお言葉ばかりで…(涙)これからも更新頑張りますのでよろしくお願いします: ) (2017年2月26日 23時) (レス) id: be2730d495 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:chiharu x他1人 | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2017年1月7日 18時

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