No.103 ページ13
七時間授業だった学校もようやく終わった。今夜は絶対に工藤邸に行って赤井秀一、沖矢昴に会おうと決めていた。だけど、携帯を見るとまだ語時で乗り気になれなかったから少しだけポアロに寄った。零さんは公安のほうの仕事で忙しいと言っていたから人目を気にせず作業ができると思っていた。
「いらっしゃいませ。あら、愛ちゃん」
「梓さんお久しぶりです」
窓側に近い席に座った。ここが私の定位置になっている。
「学校帰り?」
「はい」
この天使のような微笑みを浮かべている彼女はポアロで働いている榎本梓さん。いつの間にやら仲良くなった。
「勉強なんて懐かしいな。そうだ、安室さん呼んで来ましょうか?」
今日こそは昨日の出来事もあったから警察庁の方で忙しくて、ポアロにはいないだろうと思ったけれども、彼は営業スマイルを輝かせながらバックヤードから出てきた。
「ご注文あります?」
バックヤードから出てくるや否や注文を聞くところはバイトも完璧にこなしているのだと思う。
「カフェラテで」
「わかりました」
零さんは普通のカフェ店員と同じように手際よく作業をこなしていた。
「愛ちゃんは何か将来の夢とかあるの?」
顔を上げると梓さんが目の前に座っていた。今日はかなり意外な質問を沢山受ける。でも、将来なんて本当考えた事もなかった。
「将来……」
「あっ、なんかマズイこと聞いちゃったかな?」
「あ、違います全然」
否定したら彼女は安堵の表情でバックヤードへ戻っていった。
「お待たせしました」
次には零さんがカフェラテを持って来てくれその、カフェラテにはかわいいクマが描かれていた。
「安室さんには、本当に驚きなんです。ハムサンドも何でも美味しく作っちゃうし」
先ほどバックヤードに行ったはずの梓さんが顔を少し出して私に言ってきた。
彼がここまで完璧に安室透を演じているのにも何か必ず訳があるはず……彼の原動力には……赤井秀一がかかわっていることは目に見えていた。
163人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
chiharu(プロフ) - Aliceさん» 見逃していました(汗)修正しておきます。ありがとうございます( ´ ▽ ` )ノ (2017年5月7日 13時) (レス) id: a4bdbc390b (このIDを非表示/違反報告)
Alice(プロフ) - 敬語を使う方がが←誤字です (2017年5月7日 3時) (レス) id: 1a1e66043f (このIDを非表示/違反報告)
chiharu(プロフ) - NANAさん» NANAさん初めまして!ありがとうございます。ドキドキしてもらえて嬉しいです♪これからもがんばりますのでよろしくお願いします。 (2017年3月14日 20時) (レス) id: 0fc392f71f (このIDを非表示/違反報告)
NANA - ドキドキしながら読めてとても面白かったです!続き読めることを楽しみにしています♪ (2017年3月13日 14時) (レス) id: 6ca7b4b0b3 (このIDを非表示/違反報告)
chiharu(プロフ) - みゅーさん» みゅーさん初めまして( ´ ▽ ` )ノお話を読んで下さってありがとうございます!最高だなんて…本当に幸せです♪嬉しいお言葉ばかりで…(涙)これからも更新頑張りますのでよろしくお願いします: ) (2017年2月26日 23時) (レス) id: be2730d495 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ