Quasimodo Ⅱ 【short story】 (ページ46)

今日:10 hit、昨日:6 hit、合計:39,979 hit

･ページ46

そして…その手に夢見心地にされ…
気付けばドレスは私の肌を滑り…足下に落ちた。

「…綺麗な肌…」

そう…呟き、私の首筋から鎖骨にかけて…
唇を這わせる。

「…ふぅ…」

唇の感触と…その眼差しに、我慢出来なくて…溜め息にも似た吐息を漏らしてしまう。

鼻と鼻が触れ合いそうなその距離で…
ニヤ…ッと、ユーキさんが笑った。

魔法にかかった様に、私はユーキさんのキスが欲しくなって…
ユーキさんの唇を見つめてしまう…。

私の口を塞いでいた手が離される。

「ゆるく唇が開いて…いやらしい…」

そう言って…私の唇をなぞる指先。

「…」

唇が触れるか触れないかの距離で、ユーキさんが止まる。

焦れったい気持ちで、
ユーキさんの目を見つめた。

「ふふ…。素直な人だね…」

そう囁かれた後、唇が重なった。

「んっ…」

…角度を変える度に…深さを増して行くキス。

甘くて柔らかい舌が…私の芯を溶かす…。

「声…我慢してね？」

ハッとして口を覆うが…

…その色っぽい声だけでも我慢し難いのに…
繰り返される愛撫に、口の端から吐息に似た声が漏れる

そんな私を嘲笑うかの様に…ユーキさんは私を掻き乱す。

「んぁぁ…っ」

「…イイ声。もっと聴かせて？俺以外にも聞こえちゃうだろうけど…」

妖しく笑うユーキさん。

私が我慢しようとすればする程…
強い刺激を与えて来る。

弱いとこを責められれば、思わず体が跳ねた。

ユーキさんは静かに笑っている。

でも…

この先を期待して、もっと強い刺激を求めて…
体はさらに熱を帯びる

「もっと…欲しいんだね？」

耳元で囁く。

その囁きに…私は体を震わせる…。

快楽と羞恥に追い上げられ…
揺さぶられ…私は絶頂を迎えた。

ふいに口を塞がれ、ユーキさんが一気に入って来た。

規則的な律動を繰り返され
まだ誰も知らない私の場所を探り当て
責められる…

その刺激に耐えられず…私の意識は途切れた。

……目を覚ますと、豪華な天井が目に入る。
ホテルの一室の様だ。

だが、ユーキさんは見当たらない…。

…夢…だったの？

シャワーを浴びようとバスルームに入る。

鏡に映った体に…
ユーキさんの跡が残っている。

ユーキさんの唇を思い出し、何気なく背中をみる…
すると肩の辺りに、私がつけているリップの色で、゛またね…″と書かれていた…。