Quasimodo Ⅱ 【short story】 (ページ42)

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飽き飽きするほど見つめられて ⑥ ページ42

外に居る時は、たいてい周りに興味津々で、キョロキョロしまくってるゆーすけ。

でも、部屋で二人きりになると、違う。

「……ねぇ、ゆーすけ。そんなに見つめられると、私…穴が空きそうなんだけど(笑)」

「ん？大丈夫だよ～!!!穴なんて空かない！」

そう言ってニッコリ笑い、また私の顔をじーっと見つめて来る。

「それ、どう言う意味？」

｢え？…意味は特にないけど？」

「……」

キリッとしたゆーすけの目を見つめ返すと、嬉しそうに…目を輝かせる。

｢ゆーすけはどうしていつも、そんなに私を見るの？」

二人きりで居る時は、だいたい隣に座り…私をじーっと見つめるゆーすけ。

そんなに見つめられたら、ゆーすけに早く飽きられちゃうんじゃないかって…

そんなバカな事を考えちゃうくらい、ただ、飽きもせず…私を見つめている。

「見つめたら…ダメなの？」

ちょっとしょんぼりしながら、唇を尖らせるゆーすけ。

「ダメじゃないよ？でも…」

「でも？…なぁに？」

「………あんまり見つめられたら、私に飽きちゃうんじゃないのかなーって…」

「……」

目をぱっちりと開き、そう言った私を凝視したあと…、ゆーすけはくしゃっと笑った。

「飽きないよー(笑)」

そして首に手を回して来て、私を引き寄せる。

「ねぇ、どうしてあなたはそんなに可愛いの？(笑)」

｢ゆーすけ…笑」

「俺は飽きたりしない。いくらでも…見つめていられる」

微笑みながらそう言うゆーすけの顔が、すごくかっこ良くて…、ドキドキする。

「ゆーすけ……、大好き…」

ドキドキし過ぎて苦しくなるから、ゆーすけの胸に抱き着いて、顔を隠す。

「……大好きだってばーっ」

強く強く抱き着いて、ぐりぐりと頭を押し付ける。

「ちょっとー(笑)くすぐったいよ…」

すると、そう言いながら、ゆーすけがぎゅうっと…抱き締めてきた。

「んーっ」

だから今度は苦しくなってもがく。

「あ、ごめん…(笑)」

「……っぷはぁ…っ」

笑ったゆーすけの力が弛んで、私は慌てて顔を上げた。

「笑いごとじゃないよー。私、死んじゃうよー！」

口を尖らせて抗議すると…、ちゅっ。…と音がして、ゆーすけがキスをした。

「ごめんごめん…(笑)

あんまりにも可愛いから、意地悪したくなっちゃったな～」

「もーっ！ばかー(笑)」

頭を撫でながら、また見つめて来るゆーすけに…、私は身を委ねた。