新たな道44 ページ44
リビングには春江と佐伯の姿…
光はベビーベッドに寝かされている
無言のリビング
「…」
「…」
二人共が何も話さない
ただ…心配している事は同じだ
アンは会合があるからと
あの後直ぐにここを出て行き
入れ違いで佐伯が病院から戻ってきた…
事のあらましを春江から聞き
深い…深いため息をついた佐伯…
あの子はいつになれば“過去”というものに
決別できるのだろうか
彼女のキズ…闇は…随分と深い、、、
パタン、とドアの閉まる音…
二人して思わず腰をあげる
「…征司郎、、、」
こちらに歩いて来る息子は…
若干疲れた顔をしていて、、
いつもより肩を落としているように思う…
佐伯も同じことを思っていた
いつも通りに歩いている…が、、
肩が、背が、、疲れと…怒り、、のようなものが
見え隠れしているように思う
「…かーちゃん、、コーヒー…」
コクっと頷きキッチンへと足早に消える春江
いつもなら『自分でしろ！』と怒鳴りつけるのだが
あんな息子の顔を見た後ではーー
泣きだしそうな…征司郎の顔を見た後では
濃いコーヒーがいるだろうと…思う
自分と佐伯にも濃いめのコーヒーを…入れる
リビングに戻ればソファにダラシなく腰掛ける
征司郎とジッと征司郎を見る佐伯の姿…
それぞれの前に濃いめのコーヒーを置き
自分も腰を落ち着ける
「…で？」
シンとしたリビングに開口一番、
佐伯が征司郎に問うた言葉…
「…あ？、、ああ…まあ…なあ、、、
予想の範疇を…遥かに超えてた…
なあーんでアイツだけ、、まあ…でも、、
やっとわかった、、つうか…やっと繋がった、な」
なんとも言えない征司郎の顔…
泣きたいのか…怒りたいのか…
そんな複雑な心境を移した顔であった…
「なあ…アンタは、、Aの母親に直接会った…
んだよ、な、、、
「、、、あの子を“娘”として迎える時に、会った…
「印象は？
「征司郎…？
「…印象、、な…物静か…という感じだったが、、
さほどあの子には似てないと思った、な…
年齢の割には綺麗だったが…
一度、な、東城大へあの子を見に行ったそうだ…
異父妹の姉の方を連れて…けれど…
「物の見事にアイツ、、わからなかった…だろ？
「ああ…向こうは一発でわかって声をかけたそうだ
けれど…『何かご用ですか？』と
他の患者に接する時と変わりなかった、と…
バチが当たったんだと、、泣きながらおっしゃって
おられた…、、
「バチ…なあ、、バチどころの話じゃねぇわ…
殺してぇよ、その女…」
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ちい(プロフ) - お話移行します！またよろしくお願いします！ (2018年11月17日 1時) (
レス) id: 07fcf4fbe0 (このIDを非表示/違反報告)
ちい(プロフ) - みことさま！ありがとうございます！黒猫ちゃんは渡海先生いるから、きっと大丈夫！ (2018年11月15日 6時) (レス) id: 07fcf4fbe0 (このIDを非表示/違反報告)
みこと(プロフ) - 黒猫ちゃん、大丈夫だよ！渡海先生がそばにいるからね！がんばって！ (2018年11月15日 0時) (レス) id: d2c733839c (このIDを非表示/違反報告)
ちい(プロフ) - ゆりさま！ありがとうございます！渡海先生…頑張ります！ (2018年11月14日 21時) (レス) id: 07fcf4fbe0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆり - 渡海先生頑張れ！黒猫ちゃん救って！ (2018年11月14日 16時) (レス) id: badad58bc8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：千華 | 作成日時：2018年10月3日 21時
